アレックス・タバロック 「社会実験の帰結」(2004年10月21日)/タイラー・コーエン 「どっちのコリア?」(2004年9月29日)

●Alex Tabarrok, “A social experiment”(Marginal Revolution, October 21, 2004)


共産主義の効果は、地球の外にいる異星人たちにも一目瞭然だ [1] … Continue reading

不気味な雰囲気に包まれた「柳京ホテル」のことも忘れずにおさえておきたいところだ。初期の建設費用だけでも対GDP比で2%にも及ぶとされる、平壌(ピョンヤン)にある超高層ホテル、それが柳京ホテルだ。とは言っても、品質面での構造的な問題もあって、未だ建設途上のもぬけの殻(廃墟)にとどまっている。北朝鮮当局は、地図からその存在を抹消したりもしたようだが、世界で7番目に高い建物を隠し通そうなんて無理な話に決まっているのだ。

一枚目の画像はMahalanaboisから拝借した。柳京ホテルの話題を取り上げてはどうかとアドバイスしてくれたのは、Ted Frankだ。両名に感謝。

——————————————————————————————————-

●Tyler Cowen, “What’s in a Name?”(Marginal Revolution, September 29, 2004)


かつてこんなことがありました。私がケンブリッジ大学で学んでいた時に教えを受けた恩師の一人でもあるジョーン・ロビンソン女史は、ラディカルな(左派の)経済学者として知られていました。一方で、グスタフ・ラニスは、イェール大学に籍を置く教授で、「新自由主義的」(‘neo-liberal’)な立場の経済学者として知られていました。そんな二人が意見を交わす機会があったのですが、その際に、「コリアは大成功を収めている」と二人の間で意見が合致したのです。

何ともパラドキシカルな展開ですが、その謎もすぐに解けました。ロビンソン女史は北朝鮮(North Korea)のことを思い浮かべていた一方で、ラニスは韓国(South Korea)のことを思い浮かべていたというわけです。

ジャグディーシュ・バグワティー(Jagdish Bhagwati)――ノーベル経済学賞の候補の一人に名を連ねて当然と個人的に思う人物――がこちらのインタビュー [2] 訳注;リンク切れの中で、上のように語っている(www.politicaltheory.info経由で知ったもの)。

References

References
1 訳注;以下の画像は、夜間の朝鮮半島の様子を写した衛星画像。人工衛星によって観測された夜間光量のデータを用いて各国の実体経済の動向を把握しようと試みた研究としては、例えば次の論文を参照されたい。 ●J. Vernon Henderson, Adam Storeygard and David N. Weil, “Measuring Economic Growth from Outer Space“(American Economic Review, vol. 102(2), April 2012, pp. 994-1028)
2 訳注;リンク切れ
Total
0
Shares

コメントを残す

Related Posts