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スコット・サムナー「言語と失業の件の追記」

[Scott Sumner, “A follow-up on language and unemployment,” MoneyIllusion, May 3, 2017]

前記事に Vaidas Urba がこんなコメントをつけてくれた:

もう1つデータポイントを増やしてみよう――ドイツ語が主流をしめるイタリアの南チロル自治州 (アルト・アディジェ自治州)はこの地図では青くなっている.

http://names.mongabay.com/ancestry/st-German.html
これをきっけかに,この問題に関わる他の証拠について疑問がわいてきた.そこで,ドイツ系の祖先をもつ住人が占める割合を州べつに調べてみた.上位10州はこうなってる:

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上位10州の失業率は順にこうなっている:

2.8%, 3.4%, 2.8%, 3.1%, 3.8%, 3.1%, 3.8%, 4.5%, 3.8%, 5.0%.

全国の失業率は 4.5% だから,ドイツ系住民比率が高い州は失業率が低い傾向にある.でも,アフリカ系アメリカ人人口が少ない州もある.だから,これが有意な話かどうか定かではない.それはそれとして,ぼくの故郷であるウィスコンシン州(失業率 = 3.4%)は,ワシントン州(失業率 = 4.7%)やウェストバージニア州(失業率 = 4.9%)のような州よりも大幅にアフリカ系アメリカ人が多い.それでいて,ウィスコンシン州よりもワシントン州の方がハイテク企業が多い.

誰か,ドイツ系の祖先をもつ人たちの割合と他の民族集団で多変量回帰分析をやって,ほんとにここに何事かがあるかどうか調べてみるといいんじゃないかな.

追記.サウスダコタ州はネイティブアメリカンの人口がとても多い(10パーセント近い比率だ).そういえば西サウスダコタは深刻な貧困で苦しんでいる.そう考えると,サウスダコタの失業率が 2.8% だっていうのは驚きだ.もしかして,ネイティブアメリカンは「労働力人口に含まれない」と集計されてることが多い?


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