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タイラー・コーエン「インドの児童労働禁止は逆効果だった?」

[Tyler Cowen, “Was banning Indian child labor counterproductive?” Marginal Revolution, September 25, 2017]

著者は Prashant Bharadwaj, Leah K. Lakdawala, Nicholas Li で,アブストラクトは次のとおり:

児童労働の禁止はよく使われる政策ツールではあるものの,その効果を裏付ける実証研究は非常に少ない.本論文では,児童労働を禁じるインドの画期的な立法「児童労働法(児童労働禁止及び規制法)」(1986年)の帰結を検討する.この禁止令の前後に実施された雇用調査のデータと,禁止令が当てはまる対象者を定める年齢制限を用いて,禁止令以後に児童の賃金が下がり児童労働が増えたことを示す.こうした結果は,Basu & Van (1998) および Basu (2005) による独創的研究にもとづく理論モデルと整合する.このモデルでは,家族は児童労働を使って生存制約を満たそうとし,児童賃金は禁止令に反応して下がり,貧しい家族はいっそう児童労働を利用することになる.児童労働の増加と引き換えに,就学は減少する.また,禁止令が〔個々人の水準や地域の水準などではなく〕世帯の水準でもたらした影響も検討する.関連した消費・支出データを利用すると,家計支出・消費・カロリー摂取・資産保有のさまざまな限界において家計は禁止令後に悪化を見せているのが見出される.

べつに,このポストでみんなに児童労働はいいことだと言いくるめようとしてるわけではない.そうではなくて,いい政策・わるい政策についてやたらと道徳論をもちこむことにあまり自信をもたない方がいいという話.

Dev Patel に感謝.


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