タイラー・コーエン 「コウルズ財団の経済学モノグラフシリーズ」(2008年5月4日)

●Tyler Cowen, “The Cowles Foundation Monographs in Economics”(Marginal Revolution, May 4, 2008)


コウルズ財団から発行されている経済学モノグラフシリーズの収録作品がこちらからすべて無料でダウンロード可能だ(Division of LaborブログおよびMichael Greinecker経由で知る)。このシリーズの中で一番有名な著書はケネス・アロー(Kenneth Arrow)の『Social Choice and Individual Values』(邦訳『社会的選択と個人的評価』)だろうが、その他にも数多くの古典が名を連ねている。(シリーズに収録されている著書の)全部が全部一般読者にもお薦めできるわけではないとしてもその「当たり率」の高さには驚かされるばかりだ。コウルズ財団(ないしはコウルズ委員会)の概要についてはウィキペディア〔日本語版ウィキペディアはこちら〕を参照されたい(ところで、”Cowles”の発音は”coals”(石炭の複数形)と同じらしい)が、もっと詳しい背景説明が欲しいという場合は(HETウェブサイト内における)こちらのページ〔山形浩生氏による翻訳はこちら〕をご覧になられるといいだろう(名立たる経済学者の面々を撮影した写真へのリンクも貼られている)。コウルズ財団の公式のホームページはこちらだが、既に有益な情報源を紹介してしまったので屋上屋を架す感があることは否めない。HETウェブサイト内(のつい先ほど紹介したページ)の次の文章はコウルズ財団の手っ取り早い説明としていいかもしれない。

コウルズ委員会と関わりのある人物の中にはコウルズ委員会在籍中に手掛けた研究が評価されてノーベル経済学賞を授与された学者が数多くいる。具体的にその名前を挙げると、チャリング・クープマンスケネス・アロージェラール・ドブリュージェームズ・トービンフランコ・モジリアーニハーバート・サイモンローレンス・クライントリグヴェ・ホーヴェルモ、そしてハリー・マーコウィッツである。

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