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タイラー・コーエン 「時の試練? ~『100年後も読まれ続けているであろう作家は誰だと思いますか?』~」(2009年11月4日)

●Tyler Cowen, “The test of time?”(Marginal Revolution, November 4, 2009)


話は今から80年前(1929年)に遡る。マンチェスター・ガーディアン紙(本紙の旧名)が読者投票を行った。「(100年後の)2029年になっても読まれ続けているであろうイギリス人作家は誰だと思いますか?」というのがその質問内容だ。

ジョージ・シマーズ(George Simmers)が自身のブログでその投票結果の妥当性を20年先走るかたちで皮肉を込めつつ検証している。

2029年まであと20年しか残されていないが、得票数で1位から5位に名を連ねた面々の前途は今の段階で既に危うく見える。その5名とは以下の通り。ジョン・ゴールズワージー(総獲得票数は1,180票)、H・G・ウェルズ(933票)、アーノルド・ベネット(654票)、ラドヤード・キップリング(455票)、ジェームス・マシュー・バリー(286票)。

ところで、ジェイムズ・ジョイスにヴァージニア・ウルフ、D・H・ローレンス、ヘンリー・グリーン、アイヴィ・コンプトン=バーネット、アガサ・クリスティ、E・M・フォースター、ジーン・リースなんかはどのくらい票を集めたのだろうか? 名前すら挙がっていないか、スズメの涙ほどの票しか集められていない。1929年に実施された件の読者投票ではそのような結果になっているのだ(ジョイスが獲得した票数は10票にも届いていない。ちなみに、ジョイスと肩を並べているのはマックス・ビアボーム)。

個人的にはゴールズワージーは好きな作家の一人だ。ウェルズもそうだ。上に引用した記事の全文はこちら。(上に引用した記事の中で言及されている)シマーズのブログエントリー(追記あり)はこちら。ところで、件の(1929年に行われた)読者投票ではアガサ・クリスティには一票も入っていないようだ。アガサ・クリスティと言えば、読者投票が行われた(1929年)当時に活躍していたイギリス人作家の中でもおそらく今一番読まれている作家だろうにね。

この話題は(いつもいい仕事をしている)Literary Saloon経由で知ったものだ。感謝する次第。


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