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マーク・トーマ 「ジェンダー大収斂:最終章」

●Mark Thoma, “A Grand Gender Convergence: Its Last Chapter”(Economist’s View, January 5, 2014)


以下は、アメリカ経済学会会長クローディア・ゴールディンの講演:

ジェンダー大収斂:最終章」:前世紀の社会や経済のさまざまな進歩の中でも、もっとも大きかったのは男女の役割の収斂です。男女格差縮小は、労働力参加率、有給労働時間、在宅勤務時間、生涯労働経験年数、職種、大学専攻、教育などで起こり、教育では女性が男性を追い抜いきました。また、このような収斂は収入にも起こりました。この小論で強調したいのはこの点です。私の示した証拠はアメリカについてですが、考察のテーマ自体はより広範囲に適用できます。

このようなジェンダー大収斂の要素は、比喩的に言えば、経済や社会における性的役割の歴史において、さまざまな章を構成しています。ですが、真の平等をもたらすための最終章としては、何が必要なのでしょうか?

その答えは、驚きをもって迎えられるかもしれません。その解決には、(必ずしも)政府の介入は必要ありません。女性が向上して張り合おうとする必要もありません。また、必ずしも男性の家庭での負担を重くする必要もありません(別にそうしても悪いことはありませんが)。でも、そのためには労働市場の改革が必要です。特に、仕事の構造や報酬を変えて、時間的な柔軟性を増す必要があります。長時間働いたり特定の時間に働いたりした個人の報酬を、不釣合いに多くするような企業のインセンティブがなくなれば、賃金のジェンダー・ギャップは著しく縮小し、消滅する可能性すらあります。そのような変化は、すでにさまざまな部門で起こっていますが、まだ十分とは言えません。1

  1. 訳注: 同じ論文に関してより詳しく紹介したタイラー・コーエンの記事はこちら。 []

Comments

  1. 翻訳お疲れ様です。ちょっとだけ気になった点を。
    引用部1パラの”occupations”は在任期間ではなく職業そのものです。職種による給与格差があるので、男女間での職種の違いが給与格差の一要素となっているという趣旨です。
    また細かい話ですが、”labor force participation”は既に働いている人だけでなく失業中のひとも含めるので、就労率という訳語は避けたほうがいいのではないかなとも思いました(労働力参加率というのは定訳なんでしょうか?)。

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