タイラー・コーエン「ウクライナ: 何が間違っていたか、そしてどう立て直すか」(2015年5月)

[Tyler Cowen, “*Ukraine: What Went Wrong With It and How to Fix It,*” Marginal Revolution, May 22, 2015]

 

これはアンダース・オースランドの新しい本であり、全面的に参考になる。以下は私が学んだいくつかのことである。

 

  1. ウクライナの若者の80%が何らかの高等教育を受ける。
  2. ウクライナのGDPに占める年金支出は2010年頃には約18%で、世界最高水準の年金支出である。そのほとんどは老齢年金であり、寿命は68.5歳と比較的短く、UNDPによるとこれは世界で122番目である。
  3. この本の出版時点で、ウクライナの公的支出はGDPの53%を占める
  4. ウクライナはお金を使い果たしつつある…” オーケー、これは既に知っていることだ。
  5. 平時において1989年から1999年にウクライナがまずくいった以上にまずくいった経済はない。公式な統計によれば、10年間で、ウクライナのGDPは合計で61%急落した。しかしながら、このいくらかは闇市場の成長によって相殺された。
  6. ドンバス[1]は含まれているけれども、クリミアはもはやウクライナのGDPの公式統計に含まれていない

 

[1] 訳者注: ドンバスとは、ウクライナ東部の地域であり、「ドネツク人民共和国」や「ルガンスク人民共和国」を名乗る勢力が分離独立を主張している。

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