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Archives for 3月 2015

スコット・サムナー「世界経済の成長」

Scott Sumner “Global growth” (TheMoneyIllusion, March 22, 2015)


マッキンゼーが世界経済に関する報告書を送ってきてくれたが、これはオンラインでも読める。この報告書の中では次のことが目を引いた。

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(1964年の世界全体の経済は、今日の中国経済と同じ大きさ)

どういうわけでこんなことが起こり得るのだろうか。答えは次のグラフにある。 [Read more…]

アレックス・タバロック「英連邦の国境開放について」

(Alex Tabarrok, “Open English Borders,” Marginal Revolution, March 3, 2015.)

経済的理由や道義的理由から,ぼくは国境を開くことを支持してる.ただ,すごく所得水準・文化・歴史がちがう国どうしの国境をすぐさま開いた場合の政治的な帰結について懸念するのはおかしなことじゃない.でも所得水準・文化・歴史が似ている国どうしで国境を開くのをおそれるのはおかしなことだ.というわけで,イギリス連邦移動の自由協会 [the Commonwealth Freedom of Movement Organisation] による請願をぼくは全面的に支持する:

イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドが共有する独自の関係と社会経済的なつながりゆえに,我々は,欧州連合の政策やオーストラリア=ニュージーランドの貫タスマン移動協定 (T.T.T.A.) と同様の移動の自由を認める合意を結ぶことからこれら各国が互いに便益を得られると信じる.

就労許可やビザ管理に関する制限なしに市民が自由に移動できるようにする合意を(したがって必然的に立法を)前記の国々の政府が確定することを,我々は提案する.

ごもっとも.

この種の合意でただひとつ問題になるのは,すごく大きな利得が生まれるのは大きく異なる国どうしで国境を開いたときだってことだ.それでも,輸送や交易のコストをさげるのにはぼくも賛成する.ただ,移動の権利は人権であって,たんなるイギリスとその旧植民地諸国の権利とはちがうってことがもっと理解されるといいなと思う.

付言:きたる3月16日は「国境開放の日」だ.当日は,国境を開くことの長所と短所について書く予定〔その記事〕.平和に議論しよう.

タイラー・コーエン「未来が最初に到来するのはどこの国?」

(Tyler Cowen, “To which countries does the future come first?” Marginal Revolution, March 16, 2015.)

最近やったいくつかの講演で,未来が最初に到来するのはイスラエルとシンガポールかもしれないと論じた.今日は,いくつか特徴を列挙してイスラエルを考えてみよう:

1. 技術部門が重要で,それもあって,所得格差が非常に大きい.後者についてはポール・クルーグマンのポストを参照.

2. 中の下の階級に属す知的ボヘミアンの層が厚い.彼らの低所得は,現実の生活水準や整然とした生活を反映してはいない.彼らの多くはトーラーをまなび,(選ばれた者に与えられる)年間所得を保障されてこれを受け取っている.

3. 家賃はどうかしているくらい高く,これがすぐに変わることはありそうにない.建築制限があるためだ.一般的にボヘミアン階層は自分が好むライフスタイルを追求するために家賃の低い場所を選ぶ.

4. いまの北米人の大半とちがって,イスラエル人は地政学的な安定を当然視していない.

5. 人口動態と人口の経済について強い懸念が広くもたれている.