これまで経済学の十大原理のうちの,一人一人の意思決定に関する第1原理から第4原理までを説明してきました。続いては人々が互いにどのうように影響し合うのかについての3つの原理を順に説明しましょう。
第7原理は,合意に基づく交換はすべての人を豊かにするというものです。このことは既に缶コーヒーの例を用いて説明しましたね。
この原理は,両者が納得した上で財・サービスとお金を交換したり,物々交換をしたりすると交換前よりも得をするということ以上に重要な内容を含んでいます。それは,自分の食べる物や着るものなどをすべて自分で手に入れようとするよりも,多くの人が自分の得意分野に特化して生産活動を行い,その成果を交換することで人々はさらに豊かな生活を享受できるという点です。
つまり様々な物を後になってから交換により手に入れることができるからこそ,現時点で得意分野に特化できるのですね。仮に交換できないとしたら,得意分野だけでなく不得意な分野にも時間を使って,自分でバランスよく生産しなければならないのです。この特化と交換については,教科書の中盤で比較優位の原理として説明します。
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