タイラー・コーエン 「文化の移り変わり? 記憶違い? 過去の美化?」(2013年9月14日)

●Tyler Cowen, “A change in culture or a failure of memory and a glorification of the past?”(Marginal Revolution, September 14, 2013)


イギリスからこんなニュースが届いた。

就寝前に我が子に本を読み聞かせるという伝統は、一日の終わりに親子の絆を深める習慣の一つとして機能していたが、そのような伝統もわずか一世代の間に急激に衰退しつつあるようだ。

そのことを如実に示しているのが、ホームウェアの小売店であるリトルウッズが0歳~7歳までの子を持つ母親2,000人を対象に行ったアンケート調査の結果だ。就寝前に我が子に本を読み聞かせていると答えたのは、アンケートに回答した母親のうちわずか64%。その一方で、自分が子供の頃はどうだったかというと、就寝前に親に本を読んでもらっていたと答えたのは全体の91%に上った。

我が子に本を読み聞かせる頻度も一世代の間に大きく低下しているようだ。同じく先のアンケート調査の結果によると、我が子に本を「毎晩」読み聞かせていると答えたのは全体の13%にしか過ぎなかったが、自分が子供の頃は親から本を「毎晩」読んでもらっていたと記憶を辿って答えたのは全体の75%に上った。今の世代の親たちが就寝前に我が子にどのくらいの頻度で本を読み聞かせているかというと、平均すると1週間のうち3日だけらしい。

就寝前に本を読み聞かせるのは、子供の教育や発育にとって重要だと思うと答えている母親は全体の87%に上っている。それにもかかわらず、就寝前に子供に本を読み聞かせる伝統が失われつつあるというのだから、なおさら驚きだ。

アンケート調査に応じた母親のうち9%は、就寝前に我が子に本を読み聞かせるのは「物凄いストレス」と答えている。就寝前に我が子に本を読み聞かせるための時間が十分に確保できないと答えたのは、全体の13%に上っている。

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