タイラー・コーエン 「至る所に市場あり【クリスマス版】 ~『ダメ包装』はいかが?~」(2008年12月16日)

●Tyler Cowen, “Markets in everything, Xmas edition”(Marginal Revolution, December 16, 2008)


まるであなたが自分で包装したかのように「みすぼらしく」クリスマスプレゼントをラッピングしてくれる会社が現れた。

Katに教えてもらった情報だ。そのサービスの名は”Crapwrap”(「ダメ包装」)

Firebox.comは自社で働くフォークリフトの男性運転士と倉庫管理のアシスタント合計20名に新たな仕事を任せた。茶色の薄汚い粘着テープを使ってぞんざいにできるだけすばやくプレゼントを包装するというのがその仕事の内容だ。

こしゃくにもCrapWrapと名付けられたそのサービスのお値段は9ドル。サービスの提供が開始されたのは先週のことだが、現在までに500名を超える顧客から注文が寄せられているという。

「あら、わざわざ自分でラッピングしてくれたのね」。CrapWrapの助けを借りればプレゼントを贈ったあの娘(相手)にそう思ってもらえるというわけだ。

・・・(略)・・・プレゼントを贈る相手の家に小包(茶色の包装紙でくるんだ上にピンクのリボンががっしりと締め付けられたプレゼント)を郵送するサービスも提供しているという。

ケビン・スミス(29歳)は同社のロンドンにある倉庫の中でもラッピングが一番下手糞であることに誇りを持っている。

スミスは語る。「下手糞でまいっちゃうよ。会社からは何の指導も受けてないんだ。茶色の粘着テープを使ってぐちゃぐちゃに包め。包装紙があちこち破れていて折り目もいい加減になるように気をつけろ。会社から言われたのはそれだけなんだ。

倉庫の掃除に荷造りに荷物の移動。そんな普段の仕事から解放されるんでありがたくはあるね。クリスマスプレゼントのラッピングはいい気分転換になるよ。」

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