マーク・コヤマ「制度変化において個人はどんな役割を果たすか:宗教改革におけるルターの役割」(2024年4月29日)
実現可能な均衡が複数存在するなら、個人は大きな影響力を持ち得る。個人は、社会が特定の結果や制度編成にコーディネートすることを可能にすることができるのだ。
ノア・スミス「ウォーク資本は競争の弱いところで栄える」(2024年4月22日)
過去10年というもの,アメリカの多くの大企業は純粋な収益に傾注することから離れて,社会的・政治的な活動に力を入れるようになった――たいていは,進歩派〔左派的〕な方向での活動だ.この減少は,しだいに「ウォーク資本」(woke capital) として知られるようになった〔woke は,差別や不公正に敏感な態度を示す傾向を意味する〕.Fan (2019) は,この傾向をこんな具合にまとめている
タイラー・コーエン「中学校でのスマホ禁止に関するノルウェーでの研究――Twitterで聞いた話とちがうかも?」(2024年4月25日)
中学校でスマートフォンが禁止されたものの,禁止の実施率はノルウェー各地でまちまちだった(し,外生的だ).中核的な発見をいくつか見てみよう.実際に論文を読んでみると,Twitter に出回ってるいろんな要約から受けるのとはいくぶんちがった印象を受ける
ノア・スミス「『技術革新と不平等の1000年史』書評」(2024年2月21日)
ダロン・アセモグルとサイモン・ジョンソンの大著を読んでも,技術革新で自動化が進まないようにする必要があるって話に納得はできなかった.
2024年4月16日
ビル・ミッチェル「現代貨幣理論(MMT)入門」(2023年10月)
MMTは、財政赤字の規模そのものに焦点を当てるべきでないと強調している。主流派の経済学者は財政比率(公的債務の対GDP比など)にこだわる。しかし、責任ある政府であれば、支出全体を完全雇用と整合的な水準に維持するために必要な赤字は何でも許容する。それ以上でも以下でもない。財政の持続可能性とは、働きたい人なら誰でも働くことができる包容力ある社会を維持するという政府の責任を果たすことである。