月: 2010年3月
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ポール・デ・グラウエ 「“通常の景気後退期”における財政政策と“異常な景気後退期”における財政政策」(2010年3月30日)
各国の政府は、財政刺激策を継続すべきだろうか? それとも、できるだけ速やかに財政引き締めに転じるべきだろうか? 本稿では、3タイプの異なるマクロ経済モデル――ケインジアンモデル/ニューケインジアンモデル/リアルビジネスサイクルモデル(リカーディアンモデル)――を比較した上で、財政刺激策を継続すべきか財政引き締めに転じるべきかという問いに対する答えは、経済が直面している景気後退のタイプによって変わるとの主張を展開する。「通常の景気後退期」(“normal recessions”)においては、ニューケインジアンモデルが最も適切なモデルである。その一方で、「異常な景気後退期」(“abnormal recessions”)においては、ケインジアンモデルが最も適切なモデルである。