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ノア・スミス「どうしてみんな政府の赤字を心配してるの?」(2021年10月8日)

[Noah Smith, “Why do people worry about deficits?” Noahpinion, October 8, 2021]

もっともな理由から馬鹿げた理由まで,一覧にまとめてみよう

▲ 赤い線はアメリカにおける家計債務の対 GDP 比,青い線は公的債務総額の対 GDP 比を表す.
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ノア・スミス「みんなが待ち望んでいた授賞:カード、アングリスト、インベンスのおかげで経済学はより科学的になった」(2021年10月12日)

Noah Smith ”The Econ Nobel we were all waiting for -Card, Angrist, and Imbens have made econ a more scientific field.-“, Noahpinion, October 12, 2021

新しい考えは全てを疑いに持ち込み、
火の元素は完全に消失し、
太陽も大地も失われ、誰の知恵をもっても
どこを探すべきかは教えてくれない

ジョン・ダン

2021年のノーベル経済学賞は、その実証経済学における業績によってデビッド・カード、ジョシュア・アングリスト、グイド・インベンスが受賞した。誰がノーベル経済学賞を受賞するかを予測するのにはとっても簡単なやり方がある。その分野においてまだ受賞してない最も影響力のある人たちを並べて、ミクロ理論家が2年連続で受賞することはないと仮定するんだ。最も影響力の強い人たち10人か20人そこらを、その研究がインパクトを与えた時点で見た場合の影響力の大きさの順に並べて、その中でもその影響力が一番昔にさかのぼる人が受賞する可能性が最も高い。(もちろんここで問題となるのは影響力が強いのはだれかを決めることだ。インパクトランキングや、経済学者に訊いてみたり、単にその分野で全体として何が起きているかの知識に基づいたりといったことの組合せでやるんだけど、思ったより難しくはない)

何年もの間、このやり方で僕も含めて多くの人たちがデビッド・カードがノーベル賞を受賞すると予想した。アラン・クルーガーとの共著による最低賃金に関する1994年の論文は経済学業界全体を揺さぶった衝撃的なもので、新時代の訪れを告げるものだった。それ以降、カードは実証労働経済学の最前線に立ち続け、教育から移民男女間の賃金差格差やその他ありとあらゆるものの研究に自らが先鞭をつけた技術を拡張・改善してきた。この分野におけるアングリストとインベンスの影響も同じようにとてつもないものなのだけれど、それが出てきたのはもっと後になってからなので、彼らが受賞するのはもっと後の年になっていたとしても不思議じゃなかった。でもカードの受賞は明らかに遅すぎだ。

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ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)

[Noah Smith, “People are realizing that degrowth is bad,” Noahpinion, September 5, 2021]

脱成長論者が提唱してる狂った構想は,地球を救う本物の対策からぼくらの気をそらしてしまう幻想だ.

「脱成長」を唱える人たちがいる――地球を救うために経済成長を停止する必要があるのだと,彼らは言う.今回は,これがすごくダメなアイディアである理由を解説する長文記事を書くつもりでいた.ところが,ぼくが書くまでもなく,すでにそういう文章を書いてる人たちやポッドキャストで語ってる人たちが他にいる.たとえば,ブランコ・ミラノビッチケルゼイ・パイパーエズラ・クラインといった人たちだ.そこで,かわりに今回は各種の脱成長論をカタログにまとめて,その要点をとらえることにしよう.
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ノア・スミス「インフレ退治で供給側政策に頼ってはいけないよ(2021年8月14日)

[Noah Smith, “Don’t rely on supply-side policy to fight inflation,” Noahpinion, August 14, 2021]

モノを安くするのは結構.でも,インフレでほんとに大事なのはそこじゃないよ.


〔アメリカでの〕インフレが永続的なものなのか一時的なものなのかをめぐる論争が続いてる.論争の軸になっているのは,このところの物価水準上昇が全般的上昇なのか,それとも,木材や自動車などごく一握りの品目の上昇なのかって点だ(これが全般的な上昇だとしたら,いま政府が経済にお金を注ぎ込みすぎているのだと多くの人は考えてる.他方で,一握りの品目だけが上昇してるのだとしたら,おそらくはパンデミック後の各種供給ボトルネックが生じてるだけなんだろう).この論争での掛け金は,すごく高くつくかもしれない.いまみんながいるのが70年代型の状況だとしたら,FRB は金利を引き上げる必要があるし,議会は赤字支出を削減する必要が出てくる.そうなれば,バイデンの社会変革的な経済運営が台無しになるかもしれない.でも,いまのインフレがほんのいっときの上昇にすぎないとしたら,そうした削減はとてつもない失敗になってしまう.
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ノア・スミス「貧困との戦争は成功だった」(2021年7月9日)

[Noah Smith, “The War on Poverty was a success,” Noahsmith, July 9, 2021]

貧困はいまもアメリカ国内にあるけれど,ずいぶん減少した.リンドン・ジョンソンのおかげだ.

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ノア・スミス「うん,専門家はたまに嘘をつくよ」(2021年3月28日)

[Noah Smith, “Yes, experts will lie to you sometimes: Econ gives us an example of when and why this happens,” Noahpinion, March 28, 2021]

いつ・どんなときに専門家が嘘をつくか,経済学者が一例を示そう.

[▲ 「真理なんておまえらの手に負えない! 真理が似つかわしくないんだよおまえらには! 真理を扱うおまえらの能力なんてお笑い草だ!]
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ノア・スミス「経済学って,政府がなにもしないことの言い訳なんでしょ?」(2021年7月6日)

[Noah Smith, “Is economics an excuse for inaction?” Noahpinion, July 6, 2021]

いや,ちがうよ.でも,みんながそう思うだけの理由はあるよ.


〔▲ 労働階級(右)が支配階級/億万長者(左)に銃をぶっ放そうとしてるところに経済学者ではなくウォールストリート・ジャーナルが身を挺してかばう,の図〕
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ノア・スミス「どうしてみんなインフレをいやがるの?」(2021年5月27日)

[Noah Smith, “Why do people hate inflation?” Noahpinion, May 2021-05-27]

1970年代の賃金を考えてみよう.


〔「最重要問題」の主な傾向,1939年~2008年(ギャラップの世論調査)〕

いまインフレでパニックになるべきではないとぼくは思ってる.でも,インフレの話がだんだん世間の主流であらためて議論されはじめてるなかで,次の点は考えておいて損はない:そもそも,なんでインフレを気にするんだろう?
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ノア・スミス「出生率の話を書くのはほんとにたいへん」(2021年5月10日)

[Noah Smith, “Writing about fertility is really hard,” Noahpinion, May 10, 2021]

出生率は重要な経済問題だけれど,レトリックの海域には危険がいっぱい

Between Scylla and Charybdis” by Cea., CC BY 2.0
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ノア・スミス「現代中国と大日本帝国」(2021年5月4日)

[Noah Smith, “Contemporary China vs. Imperial Japan,” Noahpinion, May 2021]

おおよそ,両者はてんで別物だ

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