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サイモン・レン=ルイス「インド変異株がイギリス国内に広まったのは,コロナウイルスと暮らす必然的な結果か?」(2021年5月17日)

[Simon Wren-Lewis, “Is the spread of the Indian variant in the UK an inevitable result of living with COVID?” Mainly Macro, May 17, 2021]

迅速に手を打つ

COVID-19 のインド変異株 (B.1.671.2) は,いまやイギリス各地にかなり定着してしまい,急速に広まってきている.北東部の感染者数は増加中で,とりわけ若年層で急激だ.この変異株についていま何がわかっていて,どう感染拡大しているか(インドから来た感染者を除外)を詳しく分析した話を読みたいなら,Christina Pagel (@chrischirp) をフォローするのがいちばんいい.たとえば,これを参照.Pagel をはじめとする専門家たちの考えでは,この変異株は大いに懸念すべきであり,今日の都市封鎖緩和は取りやめるべきだったそうだ.
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サイモン・レン=ルイス「なぜ西洋諸国の大半はパンデミックでこれほど失敗したのか」(2021年5月4日)

[Simon Wren-Lewis, “How most of the West got the pandemic so badly wrong?” Mainly Macro, May 4, 2021]

近頃は,そうそう大したことでは驚かなくなっている私だが,OECD 諸国の大半が今般のパンデミック対応で失敗したのには愕然とした.とはいえ,ジョンソンのイギリス,トランプのアメリカ,ボルソナーロのブラジル,モディのインドの成り行きに愕然としたわけではない.こうした国々が失敗する理由は,あまりに歴然としていた.なにより,パンデミックが始まる前から,「イギリスは人命を救うために経済を制限することから手を引く国になるべきだ」と,ジョンソンは考えていた.そうすることで,イギリスは世界経済でなんらかの大きな優位を得られるだろうというのが,彼の思惑だった.これによって国民保健サービス (NHS) が陥った混沌ぶりを説明されてはじめて,ジョンソンは考えをあらためた.私が愕然としたのは,ほぼ例外なく欧州本土の国々が失敗したことだ.
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サイモン・レン=ルイス「コロナウイルス景気後退からの2タイプの回復,あるいは近い過去に戻っても金権政治ポピュリズムと効果的に戦えない理由」(2021年4月12日)

[Somon Wren-Lewis, “Two types of recovery from the COVID recession, or how you cannot effectively fight plutocratic populism by returning to the recent past,” Mainly Macro, April 12, 2021]

普段は予測の話はしないのだが,先週出た IMF の世界経済予測 (World Economic Outlook) は,多くの人が言っている論点を例示している.イギリスも EU諸国も,インフレを加速しない産出水準と自分たちが信じるところまで徐々にもどしていく用意を調えている.その一方で,アメリカはオーバーシュートするアプローチをとっている.しばらく経済を少しばかり過熱させていくアプローチだ.世界経済予測から引用した下記の表は,GDP 成長の予想を示している.重要な数字は,最後の段に出てくる.これは,パンデミックが始まってから景気回復がおおよそ完了する時点までの全体的な経済成長を示している.これを見ると,2022年の成長にばかり注目するのが完全に見当外れだとわかる.だが,きっとイギリスもヨーロッパも2022年の経済成長にばかり関心をしぼることだろう.
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サイモン・レンルイス「サイモン・レンルイス「貧困層が取り残されない景気回復をうみだすよう予算を組むべきときに赤字が懸念されてしまう」(2021年3月2日)」(2021年3月2日)

[Simon Wren-Lewis, “The budget should create a balanced recovery, but instead it will be about the deficit,” Mainly Macro, March 2, 2021]

まずは,明白な論点から述べておこう.私たちはいまなおパンデミック下にある.そのため,被雇用者・自営業者・企業の支援策を継続すべきだ.また,遅ればせとはいえ,財務大臣は疾病手当も大幅に増額すべきだ.政府の対コロナウイルス戦略の成否は,そうした支援がなければ自宅にこもることもかなわない人たちに自宅にこもってもらうようはからえるかどうかにかかっている.
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サイモン・レン=ルイス「英米におけるメディアの急進化」(2021年2月8日)

[Simon Wren-Lewis, “Media radicalisation in the US and UK,” Mainly Macro, February 8, 2021]

合衆国でおきたキャピトルヒル襲撃がどれほど危険なものだったか,おそらく,合衆国外の多くの人々は認識していないだろう.議事堂の外から見た様子は,すぐにメディアで伝えられた.それでもまだ,十分に無害なものに見えた.現実は,それと大きく異なっている.5名の死者が出た.これには警官も含まれる.警官隊のバリケードを押し通って議事堂のなかになだれ込もうとしていた人々の顔を見て,ある共和党議員が述べたように――
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サイモン・レンルイス「緊縮の2つの側面」(2021年1月25日)

[Simon Wren-Lewis, “The two sides of austerity,” Mainly Macro, January 25, 2021]

『フィナンシャル・タイムズ』が〔財政政策に関する〕過去の誤りを認めたのをきっかけに,世間の議論で見落とされやすい論点を述べておこうと思う.イギリスで2010年からごく最近まで継続されて人々を苦しめた緊縮はひどいものだった.それには,2種類の理由がある.第一に,政府支出の削減(国家規模の縮小)は,たんに無駄を削ぐどころではなく支出をあれこれと切り詰めて紛れもない苦しみを引き起こした.この点に,大半の人々は関心を集中させている.第二に,マクロ経済に関わる理由がある.景気後退期に政府支出を削減するのは,けっしてよい考えではない.しかも,金利がゼロ下限にあるときに政府支出を削減したのは,災厄だった.
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サイモン・レン=ルイス「なぜ、我々はマンデルフレミングを教えるのをやめるべきなのか」(2013年3月26日)

[Simon Wren-Lewis, “Why we should stop teaching Mundell Fleming” Mainly Macro, March 26, 2013]

エコノミスト向け

私は、以前に現在どの主要な中央銀行もマネーサプライを決定していないのに、多くの学生たちが最初にマクロモデルとして出会うのが、IS-LMであることに不満を表明した。教科書で教えられているマンデルフレミング(Text version of Mundell Fleming : TMF)[1]は、最初に、そして大概は最後に、学生たちが教えられる短期開放経済モデルであり、それは同じ欠陥を持っている。けれども、TMFに付随する問題はさらに重大だ。これはカバーなし金利平価と矛盾しており、我々が基準としている現代マクロを利用するならば、THFは単に間違っている。

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サイモン・レン=ルイス「COVID-19パンデミック下とその後の財政政策」(2020年12月1日)

[Simon Wren-Lewis, “Fiscal policy during and after the coronavirus pandemic,” Mainly Macro, December 1, 2020]

先日行われたこのセミナーに触発されたのもこの記事を書こうと思ったきっかけだが,同時に,The Resolution Foundation から出たこの見事な論文にも触発された.長文失礼.だが,とりあげるべき事柄が多いのだ.

この記事は5パートにわかれる.最初のパートでは,過去10数年に財政政策の理解がどう発展してきたかに目を向ける.パンデミック下で財政政策をどう実施すべきかを考えるのに,この点は必須の背景知識だ.2つ目のパートでは,パンデミック下の財政政策支援に目を向ける.3つ目のパートでは,大衆がワクチンを接種した結果としてパンデミックが実質的に終わったときから,経済が完全に回復するまでのごく短期間にできることを考える.4つ目のパートでは,ひとたび経済が完全に回復したあと,徐々に対 GDP 比の債務を減らしていくよう試みるべきかどうかを考える.最後のパートでは,イギリス財務大臣の近年の行動とそのメディア報道のあり方に目を向ける.
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サイモン・レン=ルイス「増税は不可避になるか?」(2020年9月1日)

[Simon Wren-Lewis, “Will taxes have to rise?” Mainly Macro, September 1, 2020]

――という問いが,ジョナサン・ポーツとビル・ミッチェルの討議で取り上げられている.今回の議論は私から見て実にいらだつものだった.というのも,なにかもっと根本的な問題を論じているかのように見えて,実は中期的なインフレ予想をめぐって論議しているからだ.いまのパンデミックがもたらす財政コストを「まかなう」ために増税する必要がないという点は,ミッチェルもポーツも同意している.この超低金利の時代に,グローバル金融危機やパンデミックのような事態で対 GDP 比でみた債務にショックが発生しても,債務にかかる金利を経済成長率が上回っているかぎり,時間をかけて徐々に減少させていくのにまかせるべきだ.債務を減らそうとして財政赤字をゼロに近づけたり,それどころかオズボーンがやったように財政黒字にしようと図ったりすれば,景気の完全回復を妨げてしまう.
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サイモン・レン=ルイス「コロナウイルス感染再拡大の政治経済と心理」(2020年8月11日)

[Simon Wren-Lewis, “The political economy and psychology of COVID rebounds,” Mainly Macro, August 11, 2020]

現状は,第二波と呼んでもいいし,第一波のぶり返しと呼んでもいい.どう呼ぶにせよ,ヨーロッパの一部の国々では,新規感染者数がいったん低下ないし安定した期間が長く続いたのちに,いまや,一貫して(ときに急激に)新規感染者数が増加している.
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