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タイラー・コーエン「これは現代の奴隷制と戦うのにふさわしい方法ではない」(2020年8月2日)

[Tyler Cowen, “How not to fight modern-day slavery,” Marginal Revolution, August 2, 2020]

――というのが,今回『ブルームバーグ』に書いたコラムの話題だ.ちょっと抜粋しよう.
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タイラー・コーエン「ロックダウン以後に就業時間の過ごし方はどう変わってるかな」(2020年8月4日)

[Tyler Cowen, “How the workday is changing post-lockdown,” Marginal Revolution, August 4, 2020]

3,143,270名のユーザーによる会議とメール利用について得られたメタデータを匿名化して集積して用いたところ,パンデミック以前の水準に比べて,一人当たりの会議回数が増加し(+12.9パーセント),会議1回あたりの出席者数も増加している(+13.5パーセント)一方で,会議の平均時間は減少している(-20.1パーセント).全体を総合して見ると,ロックダウン期間以後に,一日当たりの会議時間は減っている(-11.5パーセント).また,就業時間の平均的な長さは顕著に持続して伸びている(+8.2パーセント,すなわち +48.5分).さらに,電子メール利用時間も短期的に増加している.

上記の抜粋は,Evan DeFilippis, Stephen Michael Impink, Madison Singell, Jeffrey T. Polzer, & Raffaella Sadun による新しい NBER 論文から引用した.この研究は,ヨーロッパ・北米・中東から得られたデータに基づいている.

タイラー・コーエン「どうしてアメリカ人のリーダーたちはこんなに高齢なんだろう?」(2020年7月18日)

[Tyler Cowen, “Why does America have such old leaders?” Marginal Revolution, July 18, 2020]

1950年いらい,OECE に加盟する30ヶ国ほどの政府首脳陣の平均年齢は一貫して下がってきている.当初の平均年齢は60歳以上だったのが,今日では平均54歳だ.OECE 加盟国首脳陣の平均年齢は,いまやトランプ氏より20歳ほど若い――バイデン氏に比べると,さらに四半世紀近くも若い(…)

高齢なのは,アメリカの大統領だけではない.議員の平均年齢も,数十年にわたって高齢化している.下院議長ナンシー・ペロシは80歳,上院多数党院内総務ミッチ・マコーネルは78歳だ.最高裁判事9名の平均年齢は67歳を超えている.トランプ氏の閣僚たちの平均年齢は,OECD諸国で最高齢となっている.

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タイラー・コーエン「ハーバードでのシグナリングと資質認定」(2020年7月7日)

[Tyler Cowen, “Signaling vs. certification at Harvard,” Marginal Revolution, July 7, 2020]

ハーバードは秋学期の教育をオンラインだけでやる予定だ(一部の学生は寮生活をする).それでも,学費は全額請求するそうだ.この件を論評している人たちの多くは,教育のシグナリング理論を支持する証拠がここからもたらされると主張している.
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タイラー・コーエン「美徳ある犠牲者のシグナリングは《暗黒三幅対》性格の指標」(2020年7月6日)

[Tyler Cowen, “Signaling virtuous victimhood as indicators of Dark Triad personalities,” Marginal Revolution, July 6, 2020]

本稿では,犠牲者であることのシグナルと美徳シグナルを発する帰結と予測要因を検討する.最初に示す3つの研究では,美徳ある犠牲者だと伝えるシグナルは,そのシグナル発信者に他人から見返り不要のリソース移転が起こりやすくしうることを示す.次に,犠牲者シグナリング尺度を開発・検証し,美徳シグナリングを計測するのに確立されている方法とこの尺度を組み合わせて,美徳ある犠牲者という構成概念を操作概念にする.《暗黒三幅対(ダークトライアド)》――マキャベリズム・自己愛・サイコパシーの3つ――を備える個人の方が,美徳ある犠牲者のシグナルを発する頻度が大きいことを示す.これは,西洋社会で犠牲者になることに一般的に関連している人口統計的・社会経済的な各種変数で統制した上での相違だ.研究 5 では,マキャベリズムをはかる特定の尺度――没道徳的な対人操作――と,自らが向社会性に優れていると信じていることを反映する一種の自己愛によって,その人物がより頻繁に美徳ある犠牲者シグナリングをすることが予測されるのを示す.研究 3, 4, 6 では,美徳ある犠牲者シグナルを発する頻度から次のようなことが予測されるという仮説を検証する:ボーナスをえるために嘘をつくなどの倫理的に疑わしい行動をよしと考えてそう行動する意志,偽造商品を購入する意志,偽造者についての道徳的な判断,組織活動の文脈で危害を加えられたことについて誇張した主張をすること.

上記は,E. Ok, et al. による新論文からの抜粋(via 本ブログ愛読者).同論文の様々なバージョンはこちらから.

タイラー・コーエン「安心する曲への移行:パンデミックでポップ音楽の人気は低下」(2020年4月28日)

[Tyler Cowen, “The turn to “comfort music,” Marginal Revolution, April 28, 2020]

どうも,ポップ音楽はパンデミック期に人気が落ちるらしい.

何百万もの人々がコロナウイルスにともなう外出規制のなかで娯楽を求めている.データによれば,大物ポップアーティストたちの新曲は,平時ほどリスナーを集めていない.かわりに,ストリーミングの各種数値によれば,リスナーたちは昔のお気に入り曲に耳を傾けている――ボブ・マーリー,ディクシーチックス,ビル・ウィザースといった面々の曲だ.ちなみに,”Lean On Me” で知られるウィザースは先月死去している.

ポップ音楽聴取を減らしている要因はいくつかある.アナリストたちが言うには,大物アーティストたちはアルバム発売を遅らせているし,出勤しないよう命じられた勤め人たちは通勤時間がなくなって,ラジオを聞く時間を減らしているのが要因だそうだ.さらに,ラジオを聞く人たちも,音楽よりニュースの方を聞くようになっているのも一因だという.ライブコンサートやトークショーへの出演がなくなって,音楽レーベルの宣伝マシンはいつもほど力を発揮していない(…)

定額制音楽ストリーミングサービス最大手の Spotify では,アメリカでの人気曲上位200のストリーミング回数がこのところ落ち込んでいる――3月12日までの1週間に比べて,4月16日までの1週間の回数が 28% も減っている.この週には,J Balvin, the Weekend, Childish Gambino, Dua Lipa といった大物ストリーミングアーティストたちの新アルバムが発売されていたのを考えると,この急減はいっそう際立つ.一方で,カタログ音楽(発売から18ヶ月以上が経過している曲)は上昇中で,4月9日までの1週間のストリーミング回数がこの数年でも指折りの多さになっている.こうしたカタログ音楽が,オーディオストリーム全体で,63% を占めるにいたっている.Nielsen/MRC によれば,3月12日までの1週間にくらべて,60% の増加だという.

「安心する音楽に軸が移ってきていますね」と Midia Research のアナリスト Mark Mulligan は言う.

『ウォールストリート・ジャーナル』の記事全文はこちら.安心する食べ物への好みの変化について以前書いたポストはこちら

タイラー・コーエン「この経済学者が疫学者をどう思ってるかと申しますと」(2020年4月12日)

[Tyler Cowen, “What does this economist think of epidemiologists?” Marginal Revolution, April 12, 2020]

このところ,疫学の片鱗に触れる機会がいつもよりも増えてる.理由はみなさんご承知のとおり.ぼくが触れてるのは,疫学分野のほんの隅っこでしかないのは理解してる.今回の話は,べつに疫学への不満をぶちまけるつもりで書いてるわけじゃない.経済学だって,似たような問題に苦しんでいるんだから.ただ,ぼくらに提示されてる主流の疫学モデルに見受けられる限界を少しばかり書き留めておきたい.
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タイラー・コーエン「心理テスト:『対人距離の維持は実にうまくいってる!』と思ってる?」(2020年4月17日)

[Tyler Cowen. “‘Social Distancing is Working so Well!‘” Marginal Revolution, April 17, 2020]

「対人距離の維持は実にうまくいってる!」って聞かされて,どう思う? ぼくはこれを一種の心理測定テストだと考えてる.
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タイラー・コーエン「気分先行・見解追随の誤謬」(2011年3月31日)

[Tyler Cowen, “The fallacy of mood affiliation,” Marginal Revolution, March 31, 2011]

この前,こんなことを書いた
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タイラー・コーエン「コロナウイルスでデジタル格差はいっそう悪化する?」(2020年4月17日)

[Tyler Cowen, “Will the coronavirus make the digital divide worse?” Marginal Revolution, April 17, 2020]

――というのが,今回の『ブルームバーグ』コラムの話題だ.抜粋しよう:
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