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タイラー・コーエン「幸福と政府の質」(2020年4月8日)

[Tyler Cowen, “Happiness and the quality of government,” Marginal Revolution, April 8, 2020]

John F. Helliwell, Haifang Huang, and Shun Wang の論文から抜粋:
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サイモン・レン=ルイス「財政ルール: 財政のための手引き」(2020年3月9日)

[Simon Wren-Lewis, “Fiscal rules: a primer for the budget,” Mainly Macro, March 9, 2020]

財政ルールに債務の GDP 比や債務金利その他のストックの数値を含ませるべきでないのはなぜか,公共投資は財政ルールの一部となるべきでないのはなぜか――こうしたことを知りたい読者は,ぜひ続きを読んでほしい.ただ,その前にまずは2つの重要な原則を立てておかないといけない.
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サイモン・レン=ルイス「いまだに緊縮はよい考えだったと思う人なんているだろうか?」(2020年4月7日)

[Simon Wren-Lewis, “Who still thinks austerity was a good idea?” Mainly Macro, April 7. 2020]

〔こんな新聞記事を想像してみよう〕もうすぐ2020年も秋を迎える.検査/追跡・隔離の新体制がとられ,一部地域がときおり封鎖されている.これはうまくいっているようだ.経済は,第2四半期に前年比 30% の GDP 下落のあとに回復し始めている.だが,この景気回復はメディアが伝えているものとは異なる.GDP の減少と政府による支援策実施にともなう当然の帰結として,政府の財政赤字は大幅に増えた.メディアはもっぱらこの赤字について語っている.こうしたメディアの懸念に対応して,政府は今後5カ年にわたって政府支出を削減すると公表する.ただし,国民保健サービス (NHS) は「守られる」とのことだ.
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タイラー・コーエン「隔離生活で地位追求はどう変わる?」(2020年4月6日)

[Tyler Cowen, “How does isolation change status-seeking?” Marginal Revolution April 6, 2020]

――というのが,『ブルームバーグ』の新コラムの話題だ.抜粋しよう:
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タイラー・コーエン「世界はストレス下の心理測定を実施中」(2020年3月27日)

[Tyler Cowen, “The world is running a disturbing psychometric test,” Marginal Revolution, March 27, 2020]

小さなお子さんがいる人たちは(それほど小さくないお子さんがいる人たちも)除外して,人々を観察してみよう.今回のパンデミックで生産性が加速してるだろうか,それとも,生産性がガタガタになってるだろうか.そこを見れば,その人がストレスにどう対処できるかを計る物差しになる.それに,苦しい状況ですばやく適応して仕事を進める必要がある大きなプロジェクトやスタートアップをやろうというとき,その人が信頼できるかどうかをはかる物差しにもなる.
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アレックス・タバロック「忘れられた1957年パンデミックと景気後退」(2020年3月24日)

[Alex Tabarrok, “The Forgotten 1957 Pandemic and Recession,” Marginal Revolution, March 24, 2020]

1957年のアジアインフルエンザ・パンデミックでは,アメリカ国内で7万人~10万人の死者が出た(57年インフルエンザは COVID-19 ほど感染率も死亡率も高くなかった).1957年の第4四半期に,経済成長率(年率換算)は -4% になり,翌58年の第1四半期には -10% まで落ちた.これは,第二次世界大戦後では最大の成長率低下で,のちの金融危機のときよりも大きい.だが,1958年の第3~第4四半期に成長率は大きくもどして 10% 近くにまで上がった.通年でみると,GDP の低下は 1% 未満となっている―――悪い景気後退にはちがいなく,第二次世界大戦後では3番目に深刻ではあったけれど,前例がないような景気後退ではなかった.
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アレックス・タバロック「マスクが足りない? 市場にまかせよう」(2020年3月23日)

[Alex Tabarrok, “Let the Markets Work,” Marginal Revolution, March 23, 2020]

多くの人が大統領は「国防生産法」(Defense Productions Act; DPA) を用いるべきだって言っているけれど、現実には、国防生産法はとりたてて有用でもないし必要不可欠でもない。各種の市場はすでに急速かつ洗練されたかたちでリソースの再配分を行なっている。品物の不足は、その大部分が一時的な需要の増加によるものだ。いま、店頭の棚にはふたたび品物が揃いつつある。食品は潤沢にある。手指の消毒剤と手洗い用石鹸は、店頭まで届けられつつあるか、すでに並べられている。トイレットペーパーが品切れになることはない。CDC と FDA が認可したことで、検査キットは増産中だ。
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ボールドウィン & ディ=マウロ「コロナウイルス経済危機の軽減:序文」(2020年3月18日)

[Richard Baldwin and Beatrice Weder di Mauro, “Introduction,” in Mitigating the COVID Economic Crisis: Act Fast and Do Whatever It Takes. VoxEU, 2020]

訳者の註記: この記事は,VoxEU が出版した電子書籍『コロナウイルス経済危機の軽減:なすべきことは迅速になんでもすべし』の序文です.同書の PDF は,VoxEU のウェブサイトで無料で公開・配布されており,アカウントをつくれば誰でも閲覧できます.同書に収録されている論文を日本語で要約した文書は,こちらで利用できます(山形浩生さん作成)


2020年3月9日に,COVID-19 に関する我々の初の VoxEU/CEPR 電子書籍『コロナウイルス感染拡大時の経済学』を公開した〔序文の日本語訳〕.その後,世界は異様な様相を呈している.COVID-19 の感染事例と死者数は全世界で急増している.いまやヨーロッパはパンデミックの中心地となっている.そればかりか,合衆国も,巨大な人口(3億3000万人)をかかえている上に〔大統領や連邦政府に〕国の指導力が欠如しているために,次のパンデミック中心地となりつつある.株式市場の変動は激しく,1日に 5%〜10% も動いている.ときに値上がりはするものの,その変動の大半は下落だ.他の金融市場も同様に急激に変動している.ヨーロッパ諸国の政府は,他の状況下であれば行き過ぎに思われるだろう公衆衛生上のさまざまな封じ込め策を強制的に敷いている.合衆国では,〔大統領・連邦政府の〕指導力が空白ななかで,各地の都市や州どうしの連携も一貫性もなく,さまざまな封じ込め政策が広まっている.だが,なにもかもが不確実さを増しているわけではない.
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アレックス・タバロック「1918年インフルエンザパンデミックの持続的な影響」(2020年3月10日)

[Alex Tabarrok, “The Lasting Effects of the 1918 Influenza Pandemic,” Marginal Revolution, March 10, 2020]

[いままで記事の冒頭に閲覧注意の警告をおいたことなんてなかったけれど,いまの状況では,子供を授かる予定がある人たちがここに出てくる情報を読むと不安を覚えたり気を悪くしたりするかもしれない.いまのパンデミックが1918年当時ほど悪くなるとは思わない.また,天気がぼくらにとって良い方にはたらくことを願っているし,タイラーが論じたようにアメリカが本格的に対応をはじめることも願っている.ぜひ,「1918年-1919年のパンデミックで有効だったのは?」(原文)も読んでほしい.あちらにはもっと前向きなメッセージがある.]

1918年インフルエンザパンデミックがアメリカでもっとも猛威を振るったのは,1918年10月のことだ.その後4ヶ月間でインフルエンザによって死亡した人々の数は,20世紀に戦闘で死亡したアメリカ人の数を超えている.パンデミックは急速に展開する.このため,生まれるタイミングがほんの数ヶ月ちがっただけで,赤ちゃんが子宮内で経験する環境は大きく異なっていた.とりわけ,1919年生まれの赤ちゃんたちは,1918年生まれや1920年生まれの赤ちゃんたちよりもずっと大きな度合いで,子宮内でインフルエンザにさらされることとなった.1918年インフルエンザによって急激に相違が生じたことで,ダグラス・アーモンドは長期的な影響を検証する機会を得た.その成果が「1918年インフルエンザ・パンデミックは終わった過去か?」だ.

アーモンドは,〔赤ちゃんがインフルエンザに〕接触してから何十年ものちに大きな影響が見られるのを発見している.

1960年・1970年・1980年の国勢調査の記録を見ると,〔1918年パンデミック当時の〕胎児の健康状態は,ほぼあらゆる社会経済的な結果に影響している.パンデミック当時に子宮にいた場合,男女ともに学業成績が不連続的な大幅低下を示している.感染しいた母親の子供は,高校を卒業する確率が最大で 15% 低くなっている.男性の賃金は,感染によって 5~9% 少なくなっている.社会経済的な地位は(…)大幅に低下していて,貧しくなる確率は,他の世代に比べて 15% も上昇している.公共の福祉受給額も同じく上昇している.

一例として,下記のグラフを見てもらいたい.これは,1980年時点の男性の身体障害率を示している.1980年当時に60歳前後だった男性を生まれた四半期別にまとめてある.1919年の1月~9月に生まれた世代は,「パンデミック当時に子宮内にいた.この人々は,61歳で身体障害をもつ確率が 20パーセント高くなると推定される(…).」

さらに,下記の図3 は,1960年の平均就学期間〔学校に通った年数〕を示している.ここでも,1918年生まれの人々では明らかに年数が下がっている.ここで留意してほしいのが,当時妊娠していた女性がみんなインフルエンザに感染したわけではない点だ.つまり,〔当時の赤ちゃんが〕インフルエンザに接触した実際の影響はこれよりもっと大きく,就学期間がおよそ5ヶ月短くなっている.その大半は,卒業率の低下というかたちで現れている.

身体障害率が高くなり教育水準が下がるということは,政府が支払うお金がもっと増えるということだ.これを示しているのが下記の図だ.

アーモンドは,こうした支出に福祉給付のラベルを付けているけれど,これは少しばかり誤解を招くラベルかもしれない――これらは1970年だと社会保障障害給付 (Social Security Disability payments) だった.アーモンドは次のように記している:

女性と非白人への平均支払額をプロットしたのが図8だ.平均福祉給付は,女性も非白人も1919年生まれで12パーセント大きくなっている.母親がインフルエンザに感染した子供では,およそ3分の1高くなっている.四半期にわけて生まれたタイミングに注目すると,こうした支払い額の増加は,1919年の4月から6月に生まれた人々への支払いが大きくなっていることで生じているのが明らかになる.

とくに障害の度合いが高い男女は1970年以前になくなっていたかもしれない.つまり,ここで言われているのは障害の影響の最低ラインだ.

アーモンドは他に考えうるさまざまな要因を検証して除外しているため,子宮内での接触が重要に思える.たとえば,1918年の子供たちは,1920年の子供たちとさして変わりがないように見える.つまり,インフルエンザで体の弱い子供たちが1918年にバタバタと亡くなってしまったわけではない.

アーモンドは,たんに歴史のいちエピソードとして1918年パンデミックに関心を抱いたわけではなく,乳幼児の健康と乳幼児の保険プログラムは費用対便益の比率が高いと主張するためでもあった.後者は,いまなお意義のある教訓だ.

多謝: Wojtek Kopczuk.

アレックス・タバロック「1918年-1919年のパンデミックで有効だったのは?」(2020年3月7日)

[Alex Tabarrok, “What Worked in 1918-1919?” Marginal Revolution, March 7, 2020]

1918年のインフルエンザパンデミックは,人類を苛んだ史上最大の感染拡大だった.死者数は世界でおよそ 4,000万人にのぼった.これには,合衆国での死者 55万人も含まれる.現代のパンデミックに対して,公衆衛生対応策と並行して公衆衛生の便益を最大化しつつパンデミックが社会にもたらす混乱の影響を最小限にとどめようとの対応を計画するにあたって,1918年~1919年のパンデミックから得られる教訓は適用できるだろうか?

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