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ノア・スミス「どうしてみんな政府の赤字を心配してるの?」(2021年10月8日)

[Noah Smith, “Why do people worry about deficits?” Noahpinion, October 8, 2021]

もっともな理由から馬鹿げた理由まで,一覧にまとめてみよう

▲ 赤い線はアメリカにおける家計債務の対 GDP 比,青い線は公的債務総額の対 GDP 比を表す.
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サイモン・レンルイス「イングランド銀行は金融政策を引き締めるべきか?」(2021年9月28日)

[Simon Wren-Lewis, “Should the MPC tighten monetary policy?” Mainly Macro, September 28, 2021]

世間では引き締めが予想されているが,それは正しいことだろうか?
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サイモン・レン=ルイス「ネオリベラリズム,企業,富の格差」(2021年9月21日)

[Simon Wren-Lewis, “Neoliberalism, Corporations and Wealth Inequality,” Mainly Macro, September 21, 2021]

ここで述べる考えは,James Meadway がネオリベラリズムについて書いたすばらしい論考と Terry Hathaway の「企業の力としてのネオリベラリズム」に触発されたものだ.どちらも,強くおすすめする.言うまでもなく,ここで私が述べることにどちらの著者も強く反対するかもしれない.ここで述べることは,例によって「洗練されていない」内容だ.

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アレックス・タバロック「子供たちも政治的に二極化してる」(2021年9月21日)

[Alex Tabarrok, “The Kids Are Also Polarized,” Marginal Revolution, September 21, 2021]


[▲思春期の子供の政党に対する信頼.緑の線は支持政党への信頼を,オレンジの線は支持しない政党への信頼を示す.左は1980年,右は2019年.]

かつて,思春期の子供は,支持政党こそあっても,二極化はしていなかった.子供たちには総じて権威ある人々をよくとらえる態度があったために,二極化は抑えられていた.ところが,今日では,その温かい態度は消え去って,思春期の子供も大人と同じように二極化している.これには,将来の二極化と全般的な不信にさまざまな含意がある.Iyengar & Tyler の新論文を参照しよう(データはパンデミック以前のものであることに留意):
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ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)

[Noah Smith, “People are realizing that degrowth is bad,” Noahpinion, September 5, 2021]

脱成長論者が提唱してる狂った構想は,地球を救う本物の対策からぼくらの気をそらしてしまう幻想だ.

「脱成長」を唱える人たちがいる――地球を救うために経済成長を停止する必要があるのだと,彼らは言う.今回は,これがすごくダメなアイディアである理由を解説する長文記事を書くつもりでいた.ところが,ぼくが書くまでもなく,すでにそういう文章を書いてる人たちやポッドキャストで語ってる人たちが他にいる.たとえば,ブランコ・ミラノビッチケルゼイ・パイパーエズラ・クラインといった人たちだ.そこで,かわりに今回は各種の脱成長論をカタログにまとめて,その要点をとらえることにしよう.
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タイラー・コーエン「見せびらかし腐敗」(2021年9月5日)

[Tyler Cowen, “Conspicuous corruption,” Marginal Revolution, September 5, 2021]

特定の財を消費したりや経験を購入したりすることで,人々はみずからの地位を顕示することがある.これを「顕示的消費」という.顕示的消費は広く見られる営為で,ヴェブレン財という種類の財全体の市場に見られる特徴がこれで説明される.ヴェブレン財の需要は,その価格と軌を一にして上昇する.こうした地位財の価値は,人口全体での分布にある――つまり,稀少であればあるほど,その財はいっそう望ましくなる.同時に,おうおうにしてより高い地位と結びついている高所得は,非倫理的行動と関連づけて研究されている.本稿では,特定のヴェブレン財・違法な行動・財産がどう結びついて,地位シンボルとしての違法性誇示を産み出すかを示す.違法に入手された財が地位に関わる目的で消費される特定の形態の証拠を,国レベルで大規模に収集した.ギリシャでは,自らカスタムしたヴァニティ・プレート〔自動車のナンバープレートを好みの文字・数字の組み合わせにしたもの〕を当局は発行できない.この発展した中所得国で,人々は独自のプレートナンバーを入試して,これをヴァニティ・プレートの代用にしている.我々の研究では,そうしたナンバープレートがより多く見られる自動車は,エンジンがより大きいものや高級ブランドのものであることが見出された.法律を遵守したナンバープレート割り当てでは,このパターンは説明ができない.したがって,収賄などの違法な活動の結果として生じているにちがいない.ここからは,「顕示的腐敗」のパターンがうかがえる.顕示的腐敗において,人々は法を犯して手に入れたものを地位シンボルに用いる.違法行為が明白に立証し得ないかぎりにおいて,そうしたシンボルが法律違反をほのめかすのを承知のうえで,そうするのである.

Panos Louridas & Diomidis Spinellis 論文へのリンクはこちら.via 才人の Kevin Lewis

アレックス・タバロック「ヒスパニック系と白人の犯罪率が同水準になりつつある」(2021年8月29日)

[Alex Tabarrok, “Hispanic and White Criminality are Converging,” Marginal Revolution, August 29, 2021]

ヒスパニック系と白人の犯罪統計がどんな風に収束してきてるかについて,キース・ハンフリーズ〔心理学者〕が秀逸な Slow Boringいい記事を書いてる.
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アレックス・タバロック「子供たちはうまくやってる:世代別の財産」(2021年9月2日)

[Alex Tabarrok, “The Kids are Doing Alright,” Marginal Revolution, September 2, 2021]

こんなことを言っているバズりツイートを見かけたことがないかな――「ベビーブーマー世代が財産をぜんぶ我が物にしていて,ミレニアル世代は貧しい.」 あいにく,ぼくは釣られ耐性がある.おのずと解決される問題について語ろう.
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アレックス・タバロック「初歩の経済学,ドラッグ戦争,アフガニスタン」(2021年8月31日)

[Alex Tabarrok, “Econ 101, the Drug War, and Afghanistan,” Marginal Revolution,  August 31, 2021]

ヘロイン生産の経済事情と外交政策に関する自分の研究を要約したすぐれた文章を Jeffrey Clemens が書いている:
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ノア・スミス「インフレ退治で供給側政策に頼ってはいけないよ(2021年8月14日)

[Noah Smith, “Don’t rely on supply-side policy to fight inflation,” Noahpinion, August 14, 2021]

モノを安くするのは結構.でも,インフレでほんとに大事なのはそこじゃないよ.


〔アメリカでの〕インフレが永続的なものなのか一時的なものなのかをめぐる論争が続いてる.論争の軸になっているのは,このところの物価水準上昇が全般的上昇なのか,それとも,木材や自動車などごく一握りの品目の上昇なのかって点だ(これが全般的な上昇だとしたら,いま政府が経済にお金を注ぎ込みすぎているのだと多くの人は考えてる.他方で,一握りの品目だけが上昇してるのだとしたら,おそらくはパンデミック後の各種供給ボトルネックが生じてるだけなんだろう).この論争での掛け金は,すごく高くつくかもしれない.いまみんながいるのが70年代型の状況だとしたら,FRB は金利を引き上げる必要があるし,議会は赤字支出を削減する必要が出てくる.そうなれば,バイデンの社会変革的な経済運営が台無しになるかもしれない.でも,いまのインフレがほんのいっときの上昇にすぎないとしたら,そうした削減はとてつもない失敗になってしまう.
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