経済学101は主に皆様の寄付によって賄われています。温かい支援をお待ちしています

タイラー・コーエン「この実験でなにかしら学べそうだね?」(2020年11月22日)

[Tyler Cowen, “I guess we will learn something from this experiment,” marginal Revolution, November 22, 2020]

香港では,Covid-19検査で陽性となった人に一回きりで5,000香港ドル〔67,000円弱〕を支払う.Covid-19検査を受けるよう奨励するのがねらいだ.食物・衛生局ソフィア・チャン局長が語った.

ブルームバーグ記事全文はこちら.(via Jackson)

タイラー・コーエン「ラジオと暴動」(2020年11月21日)

[Tyler Cowen, “Radio and riots,” Marginal Revolution, November 21, 2020]

かつて,1960年代の人種暴動はアメリカでもっとも暴力的かつ破壊的な民族的暴動だったが,その後,人種暴動は減少してきている.だが,そうした暴動を説明する単一の共通要因はいまだ見出されていない.黒人向け番組を放送していたラジオ局全ての新規データセットをもちいたところ,メディアが暴動におよぼす影響はかなり大きく,統計的に有意であることがわかった.そうしたラジオ局からの受信の限界的増加につき,暴動発生の確率と暴動の激しさがそれぞれの平均水準が 7% と 15% 上昇することにつながると推定される.本稿では,この背後にある7つのメカニズムを考察し,ラジオ番組聴取の量・質・長さがいずれも決定的な要因となっていることを論じる.

上記は,Andrea Bernini最近の論文から引用した.著者はオックスフォード大学博士課程にいて,いま求職中だ.

タイラー・コーエン「豚インフルエンザワクチン割り当ての政治経済」(2020年11月21日)

[Tyler Cowen, “The political economy of Swine flu vaccine allocation,” Marginal Revolution, November 21, 2020]

これまでの研究では,官僚制度に関連した各種の結果を説明するのに「議会優位」の効果が要因として取り出されてきた.本分析では,議会優位の概念を H1N1 すなわち豚インフルエンザのワクチン投与の割り当てに敷衍する.ワクチンが配布されはじめた当初の期間に,関連する下院監督委員会に民主党系選出議員がいる州では,議員1人につきおよそ6万の追加投与を受け取っている.ただし,この政治的な有利は,ワクチンの流通がはじまって3週間後には消失している.ワクチン割り当てに関する意思決定に政治的要因が役割をはたしたのは,ごく短期的にワクチン供給が不足していたときだけだったのだ.若年層や初期対応者など,疾病管理予防センター (CDC) が特定したリスク保有集団により多くのワクチンが投与されることはなかった.それどころか,わずかながらワクチンユニット数は他より少なかった.

上記は,Matt E. Ryan による Economic Inquiry 掲載論文から.(Via Henry Thompson)

アレックス・タバロック「トランプ関税を教科書で取り上げたよ」(2020年11月19日)

[Alex Tabarrok, “International Trade in Modern Principles,” Marginal Revolution, November 19, 2020]

トランプ関税は,スムート・ホーリー関税法以後でいちばん大きな貿易政策の変更だ.トランプ関税の経済的な長短がどうであれ,教科書の執筆者にとっては最高の題材になってくれている.Flaaen, Hortaçsu & Tintelnot のすばらしい論文を参照しつつ最新版の『現代経済学の原理』でとりあげたのも,まさにその一例だ.その箇所の抜粋をみてもらえば,ぼくらが書いた教科書『現代経済学の原理』でとっているアプローチがよくわかるだろう.
[Read more…]

タイラー・コーエン「いたるところに市場あり:コロナのご時世の航空会社編」(2020年11月20日)

[Tyler Cowen, “Covid travel markets in everything,” Marginal Revolution, November 20, 2020]

台湾最大手キャリアの1つ,エバー航空は旅行体験企業 Mobius と提携して “Fly! Love is in the Air” というキャンペーンを展開している.同キャンペーンは,独身者向けフライトで,クリスマス・大晦日・元日に飛行する.

[Read more…]

アレックス・タバロック「プラットフォームの経済学」(2020年11月17日)

[Alex Tabarrok, “Platform Economics in Modern Principles,” Marginal Revolution, November 17, 2020]

どうして Facebook は無料なんだろう? どうしてクレジットカードは無料どころかお金がもらえたりするんだろう? 独身者向けのバーはたまに女性限定でドリンク無料にしつつ,男性にはそうしないんだろう? こうした問いは,どれもプラットフォーム経済学の領域に属してる.プラットフォーム経済学は,うまれたばかりの分野だ.ティロールとロシェが書いた2003年の重要論文が,事実上,この分野を生み出したにひとしい―――あと,その論文は,2014年にティロールがノーベル経済学賞を受賞した理由のひとつにもなっている.新しいとはいえ,プラットフォーム経済学は,現代経済にとって必要不可欠な財を取り扱っている.そこで,プラットフォーム経済学の背後にある直観をいくらかでも『現代経済学の原理』で教えなくちゃと,ぼくとタイラーは考えた.とはいえ,学生たちが学ぶべき新しい題材はもう十分にあるので,ぼくら2人は自分たちに試練を課すことにした―――すでに学生たちが知っている原理を使って,プラットフォーム経済学の直観的な部分を解説するという試練だ.意外にも,プラットフォーム経済学はたった2つの原理で教えられる:外部性と弾力性だ.
[Read more…]

コーエン & クルーグマン「インタビュー, pt.5: マクロ経済について」(2018年10月10日)

[“Paul Krugman on Politics, Inequality, and Following Your Curiosity,” Conversations with Tyler, Oct. 10, 2018]

コーエン: いくつけだけ,マクロネタの質問を.いま総需要が低迷している要因として,人口増加の鈍化をどれくらい心配してます?
[Read more…]

アレックス・タバロック「不景気なときに卒業するのはキツかったりするよ」(2020年11月8日)

[Alex Tabarrok, “Graduating in a Recession Can Be Rough,” Marginal Revolution, November 8, 2020]

不況時に卒業するのはときにキツい。不況時には初任給がより低くなるし、その後の昇給ペースも遅い。トップ企業に採用されるのは難しいから、どんどん上に登っていくキャリアパスに乗るまでいっそう長くかかる。新卒時の労働市場条件が長期的にもたらす帰結をまとめた論文で Till von Wachter が述べているように、最初の一歩でしくじると、その後に与えられる選択肢は事態をいっそう悪くさせることの多いものとなる。
[Read more…]

コーエン & クルーグマン「インタビュー, pt.4: 都市の開発とか貿易とか」(2018年10月10日)

[“Paul Krugman on Politics, Inequality, and Following Your Curiosity,” Conversations with Tyler, Oct. 10, 2018]

コーエン:: NIMBY vs. YIMBY の対立についてどう考えます?〔都市の開発について「うちの近所は勘弁してくれよな」(Not In My Backyard) と反対するのか,逆に賛成するのか (“Yes In My Backyard”),という対立〕 アメリカに大都市をもっと建設する必要があると思いますか?
[Read more…]

コーエン & クルーグマン「インタビュー, pt.3: アメリカの有権者について」(2018年10月10日)

[“Paul Krugman on Politics, Inequality, and Following Your Curiosity,” Conversations with Tyler, Oct. 10, 2018]

コーエン: 共和党やドナルド・トランプをあなたが批判した文章をたくさん読んでみますと,しょっちゅうこう言ってますよね,まずいところはかなり明瞭だと.そうしますと,恥のもつ力があまりに弱くなってしまったと考えてるんでしょうか? それとも,情報の非対称が問題なんでしょうか?
[Read more…]