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アダム・トゥーズ

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コロンビア大学歴史学教授。同大学のヨーロッパ研究所所長。経済史を主に専門としている。20世紀初頭のドイツ経済や、現在の金融危機の研究等で有名。『ナチス 破壊の経済 1923-1945』、『暴落 金融危機は世界をどう変えたのか』、『世界はコロナとどう闘ったのか? パンデミック経済危機』等の著作が邦訳されている。ケンブリッジ大学キングス・カレッジより経済学の学士号取得。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスより博士号取得。

アダム・トゥーズ「ドイツの財政健全化への執着は、有権者を極右の支持に追いやっている。近年のドイツの成功とされているものについて」(2023年10月9日)

民主主義国家が、こうした緊急、明白、十分に理にかなった要求に応えず、ナンセンスな財政健全化の原理を優先するなら、正当性を喪失してしまうのも不思議ではない。国家による自殺行為だ。

アダム・トゥーズ「はじめにナポレオンありき:ナポレオンはヨーロッパ、そして世界経済をどう変えたか」(2023年12月3日)

つまり、ナポレオンという人物には惹きつけられる広範な魅惑があるかもしれないが、皇帝の計画や野心という狭い焦点を当てると、フランス国家の行動と、それに対応して動員された大規模な対抗勢力の両者から定義される「ナポレオン時代」の影響の実像を見誤ってしまうのだ。

アダム・トゥーズ「中国はどこへ向かうのか?その2:ポーゼンvsペティス、あるいは”権威主義の行き詰まり “vs”構造的行き詰まり”」(2023年8月15日)

真の問題は、中国の政権が権威主義的な手段だけでなく、金融的抑圧というもっと巧妙な手法を使って、大規模な社会経済的不平等を引き起こしていることである。家計の可処分所得の抑制、またそれによる有効需要の抑制こそが、中国経済の根本問題なのだ。