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タイラー・コーエン「『面接に来たら50ドルあげます』:どこでも1兆ドルの追加刺激策を必要としてるわけじゃない」(2021年4月18日)

[Tyler Cowen. “Not everywhere needs another $1 trillion in stimulus,” Marginal Revolution, April 18, 2021]

フロリダのとあるマクドナルド店舗では,採用面接にやってくるだけで,応募者に50ドルを支払っている.それでも,いまだに募集に応じてやってくる人々は多くない

そのフランチャイズ店のオーナーであるブレイク・キャスパーは Insider の取材に答えて,こう語った――従業員を雇うために「必要なことならなんでもやれ」と伝えたところ,支店長と主任が面接報酬のアイディアを考えついたんですよ.

「現時点で,うちのドライブスルーを回まわせなくなったら,面接1回につき50ドルを払います」とキャスパーは言う.彼はフロリダ地域のタンパにマクドナルドの店舗を60軒所有している.

記事の全文はこちら.すばらしき Samir Varma にご教示いただいた.さて,もちろん過剰な失業保険は問題で,スコット・サムナーがこの文章で2021年の夏について書いている.多くのデータポイントが急速な景気回復を示しているし,サマーズとブランシャールは〔バイデン政権の支援パッケージが巨額すぎると警告した点で〕先見の明があったわけだね?

タイラー・コーエン「スポックはどれくらい合理的だった?」(2021年4月17年)

[Tyler Cowen, “How rational was Spock?” Marginal Revolution, April 17, 2021]

[ジュリア・]ゲレフは,こうした予測がどれほど当たっているのか気になって,正確に知りたいと考えた.「そこで,『スタートレック』全エピソードと映画版を全部通して調べてみたんです――見つけられるかぎりすべての書き起こしを調べて――それで,スポッックが「確率」「見込み」「偶然」「確実に」「おそらく」といった単語を使っている事例を検索してみました」とゲレフは言う.「スポックがなにか予測した事例をすべてカタログにして,その予測が当たったか外れたかをまとめていきました.」

その結果はどうなったか.ガレフの新著『スカウト・マインドセット』にも述べられている結果は,惨憺たるありさまだった.スポックの予測実績はひどいものだったし――「不可能」とスポックが言っていた出来事の 83パーセントは実現していた――,そればかりか,スポックの確信度は現実と逆相関していた.「しかじかのことが起きるという予想に――宇宙船が大破するとか,生存者が見つかるとか,その手の予想に――スポックが自信をもっていればいるほど,その出来事は起こりにくいんです.そして,スポックの自信が小さいほど,その出来事はよく起こります」とゲレフは言う.

スポックの最大の弱点は,他人がいつでも「論理的に」ふるまうとはかぎらないことを理解し損ねているところだ.また,スポックは自分のアプローチを更新しようと試みない.自分の失敗が仲間が死ぬ憂き目になってもなお,アプローチを改めようとしないのだ.

Wired の記事全文はこちら.ジュリアの新著はこちらから購入できる.テレビシリーズに比べて映画版の方がスポックは合理的になってたりしないかな.あと,ファンの二次創作だとどうだろう? 劇的な不合理性がとりわけ強く求められる場面って,どんなのだろう? その理由は?

ノア・スミス「ヒッケル説を反駁する:貧困削減をめぐる議論」(2021年4月3日)

[Noah Smith, “Against Hickelism,” Noahpinion, April 3, 2021]

貧困は減少してきてる.そして,それは自由市場資本主義のおかげではない.


Mumbai Night City” by Vidur Malhotra, CC PDM 1.0

ジェイソン・ヒッケルを反駁するのは骨折り仕事なうえに,やったところで感謝もされない.ヒッケルのツイートが世間であちこち出回っている.その一方で,そのツイートの冷静な反駁が,かえってツイートの勢いを増しているありさまだ.それでも,反駁はぜひしておかないといけない.なぜなら,ヒッケルの言ってる見当違いな物語は掛け値なしに人口に膾炙しやすいので,永遠に終わらないシジフォスの苦役のごとき反論が必要になるからだ.
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アレックス・タバロック「議会の公聴会で話してきたよ」(2021年4月15日)

[Alex Tabarrok, “My Congressional Testimony,” Marginal Revolution,April 15, 2021]

会合はうまくいったと思う.4つの論点を話してきた.
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ノア・スミス「バイデノミクス解説」(2021年4月3日)

[Noah Smith, “Bidenomics, explained,” Noahpinion, April, 2021]

これはレーガン時代の終わりだ.でも,話はそれで終わらない.


Joe Biden” by Gage Skidmore, CC BY-SA 2.0
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タイラー・コーエン「どうしてもっと多くの人が大学に進学しないんだろう?」(2021年4月2日)

[ Tyler Cowen, “Why don’t more people go to college?” Marginal Revolution,  April 2, 2021]

American Economic Journal: Macroeconomics に掲載されてるこの論文は,Bryan Caplan の議論にいくつかの点で通じるものがありそうだ:
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アレックス・タバロック「失敗は成功の母」(2021年4月3日)

[Alex Tabarrok, “Failure is the Mother of Success,” Marginal Revolution, April 3, 2021]

Jeffrey E. Harris の新しい論文が出た:
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Aghion et al. 「経済成長を確実にするべくゼロCovid-19を目指す」(2021年3月31日)

[Philippe Aghion, Patrick Artus, Miquel Oliu-Barton, Bary Pradelski, “Aiming for zero Covid-19 to ensure economic growth,” VoxEU, March 31, 2021]

【要旨】 パンデミックが1年以上も続くなかで,健康と経済のトレードオフはないことがはっきりしてきた.パンデミックの管理に成功をおさめるかどうかは,コロナウイルスのない安全地帯をめざしこれを守るかどうかに左右されてきた.本コラムでは,迅速な駆逐戦略を選択することで世界の数カ国はウイルスを制御下においたことを論じる.そうした国々は,死者数と不確実性を最低限におさえることでこれに成功し,いまやすでに経済の再建をすすめている.これと対照的に,大半の欧州諸国はストップ・アンド・ゴーの論理にしたがった.だが,ストップ・アンド・ゴーの方がより〔人々の自由への〕制限が強く,より危険で,経済への打撃がより大きかった.
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タイラー・コーエン「パンデミックのあいだ,個人破産は減少」(2021年3月31日)

[Tyler Cowen, “Personal bankruptcies have declined during the pandemic,” Marginal Revolution, March 31, 2021]

政府による支援で所得が下支えされ,住宅ローンや学資ローンの返済が猶予されたことで,このパンデミック期に個人破産の手続きに入った人々の数は急激に減少した.

Epiq のデータによれば,連邦破産法第7章にもとづく消費者による破産手続きは,2019年に比べて昨年は 22% 減った.他方で,第13章にもとづく個人の破産手続きは 46% 減少している.2019年から2020年第1四半期にかけて 5万件以上の手続きがなされたあと,パンデミックが発生した昨年3月以降にとられた破産手続きはいまなお 4万件を下回っている.

これと対照的に,事業破産の申告は 29% 増加した.Epiq によれば,7,100以上の事業者が連邦破産法第11章の適用をもとめているという(…)

経済学者や破産専門弁護士によれば,立ち退き・差し押さえ・学生ローン返済を連邦政府が停止したことが,破産件数を抑える助けになっているという――とはいえ,支援の終了後に破産率が上昇するのではないかと彼らは懸念している.コロナウイルスを避けるために人々が自宅にとどまり旅行をキャンセルし対人距離を維持するなかで,世帯支出も減少した.世帯への直接給付や失業手当の強化などをともなう数回にわたる政府の支援により,所得は下支えされた.個人貯蓄率は上昇した.

続きは『ウォールストリート・ジャーナル』の記事で.

スコット・サムナー「平時に戻る?」(2021年3月30日)

[Scott Sumner, “Back to normal?” TheMoneyIllusion, March 30, 2021]

去年のいまごろ,ぼくはこう言ってた――Covid-19 の初期段階では対応が不足してしまった一方で,パンデミックの終局では過剰対応がなされるだろう.その過剰対応がいま起きているようだ.
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