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ボールドウィン & エヴェネット「COVID-19 と通商政策: pt.1」(2020年4月29日)

[Richard Baldwin & Simon J. Evenett, “Introduction,” in COVID-19 and Trade Policies. VoxEU, April 29, 2020]

訳者の註記: この記事は,VoxEU の電子書籍「COVID-19 と貿易政策」の序文を訳したものです.長文のため,セクションごとに区切って掲載していきます.なお,この電子書籍全体の要約を山形浩生さんが公開しています: こちらを参照.

アブストラクト
COVID-19 パンデミックによって,医療用品や食品に輸出制限をかけようという動きが広まっている.本 eブックでは,次の問いを立てる:「政府は健康面・経済面・貿易面での危機に対して,内向きになる対応をとるべきだろうか?」 本書の寄稿者たちは,共通の答えを提示する:「否.」 内向きになっても,COVID-19 に対する今日の戦いの役には立たない.製造プロセスが国際化されている世界で,国々が貿易障壁を強くすれば,必要不可欠な医療用品の生産がどの国にとってもいっそう困難になる.貿易が問題なのではない.貿易は解決法の一環なのだ.また,内向き政策は経済の回復をはぐくむのにも失敗するだろう.さらに,内向き政策は,今回の脅威を退けるために人類が必要とする協働の精神も脅かすことになる.
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タイラー・コーエン「安心する曲への移行:パンデミックでポップ音楽の人気は低下」(2020年4月28日)

[Tyler Cowen, “The turn to “comfort music,” Marginal Revolution, April 28, 2020]

どうも,ポップ音楽はパンデミック期に人気が落ちるらしい.

何百万もの人々がコロナウイルスにともなう外出規制のなかで娯楽を求めている.データによれば,大物ポップアーティストたちの新曲は,平時ほどリスナーを集めていない.かわりに,ストリーミングの各種数値によれば,リスナーたちは昔のお気に入り曲に耳を傾けている――ボブ・マーリー,ディクシーチックス,ビル・ウィザースといった面々の曲だ.ちなみに,”Lean On Me” で知られるウィザースは先月死去している.

ポップ音楽聴取を減らしている要因はいくつかある.アナリストたちが言うには,大物アーティストたちはアルバム発売を遅らせているし,出勤しないよう命じられた勤め人たちは通勤時間がなくなって,ラジオを聞く時間を減らしているのが要因だそうだ.さらに,ラジオを聞く人たちも,音楽よりニュースの方を聞くようになっているのも一因だという.ライブコンサートやトークショーへの出演がなくなって,音楽レーベルの宣伝マシンはいつもほど力を発揮していない(…)

定額制音楽ストリーミングサービス最大手の Spotify では,アメリカでの人気曲上位200のストリーミング回数がこのところ落ち込んでいる――3月12日までの1週間に比べて,4月16日までの1週間の回数が 28% も減っている.この週には,J Balvin, the Weekend, Childish Gambino, Dua Lipa といった大物ストリーミングアーティストたちの新アルバムが発売されていたのを考えると,この急減はいっそう際立つ.一方で,カタログ音楽(発売から18ヶ月以上が経過している曲)は上昇中で,4月9日までの1週間のストリーミング回数がこの数年でも指折りの多さになっている.こうしたカタログ音楽が,オーディオストリーム全体で,63% を占めるにいたっている.Nielsen/MRC によれば,3月12日までの1週間にくらべて,60% の増加だという.

「安心する音楽に軸が移ってきていますね」と Midia Research のアナリスト Mark Mulligan は言う.

『ウォールストリート・ジャーナル』の記事全文はこちら.安心する食べ物への好みの変化について以前書いたポストはこちら

サイモン・レンルイス「いまは失敗を批判すべき時ではない?」(2020年4月20日)

[Simon Wren-Lewis, “Now is not the time?” Mainly Macro, April 20, 2020]

このポストは4月19日付 Sunday Times 記事の前に書かれた文章で,あの記事を踏まえて少し書き換えてある.政府がおかしたとくに深刻な失敗は,事態を追いかけて見ている人たちなら誰でも知っていたことだ.この記事では時系列をおいかけるのではなく,なされた失敗の種別に注目する.
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タイラー・コーエン「この経済学者が疫学者をどう思ってるかと申しますと」(2020年4月12日)

[Tyler Cowen, “What does this economist think of epidemiologists?” Marginal Revolution, April 12, 2020]

このところ,疫学の片鱗に触れる機会がいつもよりも増えてる.理由はみなさんご承知のとおり.ぼくが触れてるのは,疫学分野のほんの隅っこでしかないのは理解してる.今回の話は,べつに疫学への不満をぶちまけるつもりで書いてるわけじゃない.経済学だって,似たような問題に苦しんでいるんだから.ただ,ぼくらに提示されてる主流の疫学モデルに見受けられる限界を少しばかり書き留めておきたい.
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ボウルズ&カーリン「COVID-19物語で次にくる戦い」(VoxEU, 2020年4月10日)

[Samuel Bowles & Wendy Carlin, “The coming battle for the COVID-19 narrative,” VoxEU, April 10, 2020]

大恐慌や第二次世界大戦は,経済や公共政策についての考え方を変えた.同じく,COVID-19 パンデミックも(気候変動とならんで)同様だ.変わるのは,セミナーや政策シンクタンクの考え方だけではない.ふつうの人々が生計や将来について語る日常の言葉も変わることだろう.政策のさまざまな選択肢がなす政府 vs. 市場の尺度では,左寄りの〔政府重視の〕方向への移行が促されるだろう.だが,もっと重要なのは次の点だ――そうした政府 vs. 市場という一次元の尺度に選択肢を並べる時代錯誤なメニューに替わって,コンプライアンスと物質的な利益を超えた社会的な価値を用いたアプローチが取り込まれるかもしれない.
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タイラー・コーエン「心理テスト:『対人距離の維持は実にうまくいってる!』と思ってる?」(2020年4月17日)

[Tyler Cowen. “‘Social Distancing is Working so Well!‘” Marginal Revolution, April 17, 2020]

「対人距離の維持は実にうまくいってる!」って聞かされて,どう思う? ぼくはこれを一種の心理測定テストだと考えてる.
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タイラー・コーエン「気分先行・見解追随の誤謬」(2011年3月31日)

[Tyler Cowen, “The fallacy of mood affiliation,” Marginal Revolution, March 31, 2011]

この前,こんなことを書いた
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サイモン・レン=ルイス「政府債務に関するいくつかの神話」(2020年4月14日)

[Simon Wren-Lewis, “Some myths about government debt and how it is financed,” Mainly Macro, April 14, 2020]

先週の木曜(4月9日)にイングランド銀行が対政府貸付機関 Ways and Means Facility の上限を一時的に撤廃したことが,少しばかり物議をかもした.今回の上限撤廃により,事実上,イングランド銀行は今回の危機に当たって必要なだけのお金を政府に貸し付けられるようになった.これがああいう物議をかもすのを見るに,政府債務をめぐる多くの神話がどれほど世間に定着しているのかがよくわかる.そうした神話のうち,おなじみの例を3つとりあげよう.
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タイラー・コーエン「コロナウイルスでデジタル格差はいっそう悪化する?」(2020年4月17日)

[Tyler Cowen, “Will the coronavirus make the digital divide worse?” Marginal Revolution, April 17, 2020]

――というのが,今回の『ブルームバーグ』コラムの話題だ.抜粋しよう:
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タイラー・コーエン「経済の再始動?」(2020年4月15日)

[Tyler Cowen, “Re-starting the economy,” Marginal Revolution, April 15, 2020]

アメリカは経済活動を時期尚早に再開するだろうか?:
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