COVID-19 パンデミックのあいだ,伝統的な(オフラインでの)チェストーナメントは禁止になり,代わりにオンラインで開催された.本研究では,この類例のない状況を利用して,リモートワーク政策が個々人の認知パフォーマンスにおよぼす影響を評価する.強力なチェス・エンジンの人工知能を利用してチェスでの指し手およびそれに関連したエラーの質を評価することにより,本研究ではオフラインの対面状況にくらべてリモートで対戦中の人物では統計的・経済学的に有意なパフォーマンス低下を見出した.効果量は時間経過とともに小さくなっていることから,新しいリモート環境への適応がなされていることがうかがわれる.
Steffen Künn, Christian Seel, & Dainis Zegners による Economic Journal 論文はこちら.via telk.