(…)差別の種類によっては,他の差別よりも目につきにくいものもあるかもしれない.7件の研究(N = 3,486,5件は〔研究デザインを〕事前登録したもの)を総合すると,より典型的な種類の差別(すなわち性別や人種による差別)に比べて,外見の魅力による差別は検知されないでいる場合が多いことが見出される.外見の魅力による差別に問題がないと考えたり逆にその差別がのぞましいと考えたりするから,こうした盲点が生じているわけではない.そうではなく,我々の研究からは,差別を検知する人々の能力に限界があることがうかがえる.採用人事や裁判の判決といった意思決定の結果にバイアスがないか吟味するとき,人々は性別や人種といったひとにぎりの顕著な尺度にだけ関心を集中させる.この説明と整合して,外見の魅力をより顕著にした2つの介入では,外見差別の検知回数が増えると同時に,性別や人種による差別の検知回数は減少した.
上記の抜粋は, Bastian Jaeger, Gabriele Paolacci, & Johannes Boegershausen の新論文から.これを教えてくれたのが誰だったか失念してしまったけれど,すてきな外見だったのは覚えてるよ!