タイラー・コーエン「科学・技術・工学・数学教育における男女平等の逆説」

[Tyler Cowen, “The Gender-Equality Paradox in Science, Technology, Engineering, and Mathematics Education,” Marginal Revolution, February 16, 2018]

――というのが Gjisbert Shoet & David C. Geary の新論文だ。アブストラクトは以下のとおり。最後の一文がたぶん最重要だろう:

科学・技術・工学・数学 (STEM)で少女・女性の活躍が不十分なことは社会科学者・政策担当者たちのあいだで懸念事項でありつづけている。本稿では、思春期の生徒たちの科学・数学・読解の学業成績に関する国際データベース (N = 472,242) を用いて、3分の2の国々で少女たちの成績が少年たちと同等かそれより優れていることを示す。ほぼすべての国々で、実際の進学人数よりも多くの少女たちが大学レベルの STEM 進路に進むだけの能力をもちあわせている。逆説的にも、その国の男女平等が強まるにつれて、相対的な学業上の能力や STEM 学位を目指す人数の男女差は高まっている。学業成績の平均に比べて少年の科学の成績と少女の読解の成績に落差があることは、ほぼあらゆる場所で見られる。こうした学業上の能力や科学に対する態度に見られる男女差は、STEM 卒業生数の男女差と相関している。媒介分析からは、あまり男女が平等でない国々での生活の質の圧力によって少女・女性たちの STEM 科目への進路選択がうながされていることが示唆される。

さて、ここからぼくらの将来について含意される予測はなんだろう?

こんな論文があるのを教えてくれた Kevin Lewis に感謝。

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