タイラー・コーエン 「道路標識も信号機も取っ払ってしまえ」(2006年11月19日)

●Tyler Cowen, “I’d like to try this idea in Elizabeth, New Jersey”(Marginal Revolution, November 19, 2006) [1]訳注;本サイトで訳出されている次の記事で同様の話題が取り上げられている。 ●アレックス・タバロック … Continue reading


道路標識も信号機も一切無い都市はいかが?

ヨーロッパで交通計画を担当する専門家の中には、ルールや指示に一切縛られない道路の実現を夢見ている者もいる。「これをするな、あれをするな」と禁じる道路標識だとか、「とまれ、すすめ」と指示する信号機だとかに一切頼らずに、ドライバーと歩行者が自由で人間味あふれるやり方で――互いにジェスチャーを交わし合ったり、頷(うなず)き合ったり、アイコンタクトを取り合ったりして――、まるで兄弟のような親密さで路上を行き交う未来を夢見ているのだ。・・・(略)・・・デンマークのアイビュー、イギリスのイプスウィッチ、ベルギーのオーステンデなどでも同様の取り組みが進められている。

「道路標識も信号機も取っ払え!」と説く根拠は?

・・・(略)・・・混乱必死のように思えるかもしれないが、交通心理学の長年の研究から得られた教訓の一つなのだ。ドライバーたちは、ルールによって何もかもが徹底的に規制されている状況においてこそ、アクセルを精一杯踏んで無謀な運転に乗り出そうとするのだ。その一方で、ルールや指示が一切無いために何がどうなるかわからない状況では、ドライバーたちは注意深く慎重に運転せざるを得なくなるのだ。

全文はこちらだが、車道と歩道の区別を無くしてしまおうと計画している町もあるようだ。似たような実験例を知ってるって人はいる? 「さすがドイツ」っていう話もついでに紹介しておくと、ドイツには道路標識が648種類もあるらしい。

情報を寄せてくれたJohn Durantに感謝。「スケートリンク上における自生的秩序」がテーマのダニエル・クライン(Daniel Klein)のエッセイもあわせて参照されたい [2]訳注;本サイトの次の記事でダニエル・クラインのエッセイの一部が訳出されている。 ●アレックス・タバロック 「リンコノミクス … Continue reading

References

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1 訳注;本サイトで訳出されている次の記事で同様の話題が取り上げられている。 ●アレックス・タバロック 「路上における自生的秩序」(2014年9月25日)
2 訳注;本サイトの次の記事でダニエル・クラインのエッセイの一部が訳出されている。 ●アレックス・タバロック 「リンコノミクス ~スケートリンク上における自生的秩序~」(2014年9月26日)
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