イギリスで実施されていた窓税(1696年~1851年)は,課税によって資源配分の歪みが誘発されるめざましい実例となっている.住戸に課される税は,その住戸にある窓の数で変わっていた.その結果,人々は窓に板を打ち付けて塞ぎ,新たに立てる住宅の窓はごくわずかに抑えた.これにより,人々の健康も美観も損なわれた.地域の個別住宅の課税記録から得られたデータを用いたところ,本稿の分析では,こうした節税を示す説得力ある証拠を見出すとともに,さらに,窓税に関連した過大な税負担の概算を示す.
Robert M. Schwab と Wallace E. Oates による論文の全文はこちら.