The Storming of the U.S. Capitol
January 07, 2021 by Peter Turchin
マクロな社会ダイナミクスのレベルで見ると、昨日、2021年1月6日に起きたことは驚きではなかった。結局のところ、米国における不安定性の構造的圧力が高まり続けていることを、私自身のモデルが示していた。だがより目先のミクロレベルで見ると、数百人のデモ参加者が議事堂に突入し、神聖なホールで暴れ回るのを見るのは衝撃的だった。私はABCの放送を見ていたが、途中でジョージ・ステファノプロス1 が「ここはウクライナじゃない!」と叫んでいた。その通り、過去数年の間に我々は、ウクライナやアルメニア、タジキスタンなどの国々で、革命の群衆が政府の建物に突入する光景を見慣れてしまっていた……。だが似たようなことがワシントン特別区で、民主主義と法の支配の砦であるこの地で起きるとは? ヤバいよ、マジで。
では次は? ミクロレベルと短期的な政治的暴力のダイナミクスは予測が困難だ。でももっと重要なのは、深い、構造的人口動態トレンドのレベルで起きるであろうこと。大衆の困窮化は数十年にわたって拡大している。新型コロナ以前から下り坂に入っていた平均余命の低下ような、大衆への圧力を示すマルサス的指標を見るのがいかに衝撃的であったかについて、私はこれまでも書いてきた。今や疫病はアメリカ人の大半の平均余命や雇用、所得といったウェルビーイングに対してボディブローを与えており、同様に主観的なウェルビーイングの評価もすべて下降線をたどっている。
[Read more…]- クリントン政権の広報担当大統領補佐官 [↩]