●Tyler Cowen, “Explaining the United States to German graduate students”(Marginal Revolution, April 2, 2010)
今年(2010年)の夏に、(ドイツにある)ベルリン自由大学の北米学科で大学院生向けの講義を受け持つ予定になっている。講義のテーマは、「アメリカ」だ。学生たちに読んでもらう課題図書について思案中だ。今のところ念頭にあるのは、以下の8冊だ。
- 『Democracy in America』(邦訳『アメリカのデモクラシー』) by アレクシ・ド・トクヴィル(Alexis de Tocqueville)
- 『Class:A Guide Through the American Status System』(邦訳『階級(クラス): 「平等社会」アメリカのタブー』) by ポール・ファッセル(Paul Fussell)
- 『The American Religion』(『アメリカ生まれの宗教』;未邦訳) by ハロルド・ブルーム(Harold Bloom)
- 『Inside U.S.A』(邦訳『アメリカの内幕』) by ジョン・ガンサー(John Gunther)/個人的に昔からお気に入りの一冊。
- 『State by State:A Panoramic Portrait of America』(『50州図鑑:アメリカの鳥瞰図』;未邦訳) by マット・ ウェイランド(Matt Weiland)&ショーン・ウィルシー(Sean Wilsey)
- 『American Exceptionalism:A Double-Edged Sword』(邦訳『アメリカ例外論』) by シーモア・M・リプセット(Seymour Martin Lipset)
- 『The Narcissism of Minor Differences:How American and Europe are Alike』(『微差のナルシシズム:アメリカとヨーロッパはどのくらい似てるか』;未邦訳) by ピーター・ボールドウィン(Peter Baldwin)/この本の中心的な主張 [1] … Continue readingには同意しかねるが、学生たちを「独断(頑なな思い込み)のまどろみ」から目覚めさせる効果はあるかもしれない。
- 『The Liberal Tradition in America』(邦訳『アメリカ自由主義の伝統』) by ルイス・ハーツ(Louis Hartz)
デイビット・ハケット・フィッシャー(David Hackett Fischer)の『Albion’s Seed』(『アルビオンの種』;未邦訳)も優れた一冊だが、分厚すぎる。他に何か大事な本を見落としていないだろうか? モルモン教にもっと目配りすべきだろうか?
References
↑1 | 訳注;アメリカとヨーロッパは言うほど異質じゃないし、ヨーロッパの国々も互いに瓜二つというわけではなくてそれぞれに違いがある、という主張。 |
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