クリスマスの朝がやってきた。スカーレット・ドゥメート(Scarlett Doumato)は、サンタが届けてくれたばかりのおもちゃでしばらく遊んだ後に、キッチンに向かった。キッチンからビニール袋(ポリ袋)を手にして戻ってきたスカーレットは、早速証拠集めを始めた。ビニール袋の中には、半分だけ食べられたオレオクッキーと、かじられたニンジンが入っていた。スカーレットが前日の夜(クリスマスイブ)にサンタとトナカイのために用意していたものだ。
ロードアイランド州カンバーランドに住む10歳のスカーレットは、クッキーにもニンジンにも歯型が残っているのに気づいた。しかしながら、スカーレットも両親もその歯型が誰のものなのか――クッキーを食べたのはサンタなのか、ベビーキャロットにかじりついたのはトナカイなのか――を突き止めることができなかった。
そこでスカーレットは、応援を要請することに決めた。
クリスマスから数日後、4年生のスカーレットは、一通の手紙を添えて、集めた証拠を地元の警察に提出した。その手紙には、以下のように調査の手法と目的が説明されていた。「カンバーランド市警殿。私が採取いたしましたクッキーとニンジンのサンプルをお届けします。どちらもクリスマスイブにサンタさんとお供のトナカイのために私が用意していたものです。DNA鑑定をして、サンタさんが実在するかどうかを確かめていただけないでしょうか?」
〔原文:“This is actually quite a common attitude toward science”(Marginal Revolution, January 30, 2023)〕