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タイラー・コーエン「ジェフリー・ミラーの『消費資本主義!』についてもう少し」

[Tyler Cowen, “More on the new Geoffrey Miller book, *Spent*.” Marginal Revolution, May 3, 2009]

このあたりが典型的な箇所だ:

性的特徴も,中核6項目[性格特徴]でうまく予測される.(…)社会的性行動傾向が強く,開放的で,衝動的で,利己的な人たちは,時間とエネルギーを「子育て労力」よりも「配偶労力」に投資する傾向がある:つまり,この人たちは既存の関係でできた子供を育てることよりも優先して,つねに新しい性的パートナーを追い求めているわけだ.他方で,「制限された」社会的性行動傾向をもつ人たち(純潔・貞操を重視する人たち,結婚生活に満足している人たち)は,性的パートナーの数が少なく,不倫・浮気率が低く,堅実性と同調性が高く, 開放性と外向性は低い.


ミラーは他にもいろいろと提案している。さまざまな社会の寄生虫量によって開放性が予測される(引き起こされる?)、とか、「恋人づきあいの呼び水(プライミング)」が入った男性は、じぶんの車の趣味・好みについて質問されたときに強気な好みを表明しがちになる、とか。ぼくはこうした主張についておおよそ懐疑的ではある(こういう研究の多くは、よくよく検討されると瓦解してしまうものだ)。それでも、本書で引用されている研究結果にいくらかの懐疑心をもって触れさえすれば、ミラーの主張に耳を傾ける価値はある。

次の一節はお気に入りの箇所だ:

ちょっとばかり風変わりな提案を振り返ってみると,いくつか共通の主題が浮かび上がってくる.ひとつは,新品・本物・ブランド品・プレミアム製品を割り引きなしでチェーン展開の小売店で購入するのは,想像力に欠ける消費者に残された最後のよりどころであって,最後の選択肢に回すべきだということだ.物語の種にする価値は低い――製品のデザイン・来歴・入手・使用のどれをとっても,興味を引く登場人物も場所も出来事も結びついていない.また,そうした製品を見ても,持ち主についてわかることと言えば,消費者としての支出能力やだまされやすさや体制順応主義や堅実性の低さくらいしかない.

ぼくのなかの不埒ないたずら小僧が——もうかれこれ10年以上もロビン〔・ハンソン(シグナリングの研究で知られる人〕の同僚をやってるぼくとしては——こうした購買行動で人々がシグナリングしてるのがずばりこれなのかどうか、首を傾げてる。

本書について最初に書いたポストはこちら翻訳)。


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