●Tyler Cowen, “Mark Bittman on the economics of meat”(Marginal Revolution, January 28, 2008)
マーク・ビットマン(Mark Bittman)が、ニューヨーク・タイムズ紙に大変優れた記事を寄稿している [1] 訳注;こちらのサイトで、ビットマンの記事の翻訳が読める。情報を提供していただいたサイト運営者ご本人に感謝。 。中でも、私が一番驚かされたのは次の記述。
しかし、生産者の(食肉用の動物として、何を飼育するかの)選択は、豚と鶏にますます傾斜しつつある――豚にしても、鶏にしても、牛と比べると、飼育に要する穀物の量はずっと少ない――。豚肉と鶏肉は、食肉生産量全体の70%を占めている。豚肉に関してはその生産量の半分が、鶏肉に関してはその生産量の4分の3が、工場化された畜産農場で生産されている。
環境を保護したい。あなたがそう考えているとしよう。でも、肉食は続けるつもりだとしよう。環境保護という目標に照らした場合、牛と豚のどちらを食すべきだろうか? 答えは、豚だ [2] … Continue reading 。加えて、あなたは動物虐待の問題にも関心を持っているとしよう。豚は、牛に比べると、賢くて社会性もある。さらに、一頭の豚(や一羽の鶏)に加えられる苦痛と引き換えに(=一頭の豚を屠殺して)得られる肉の量と、一頭の牛に加えられる苦痛と引き換えに(=一頭の牛を屠殺して)得られる肉の量とを比べると、後者(牛)の方が多いように思われる。つまりは、アニマル・ウェルフェア(動物の福祉)という観点に立つと、豚よりも牛を食すべき、という答えになるだろう。このように、「環境保護」と「アニマル・ウェルフェア」という2つの目標は、時に対立する可能性があるわけだが、この対立が表立って取り上げられることは――重要であるにもかかわらず――滅多にないのだ。
マーク・ビットマンの記事を「燃費の悪い肉を見直す」と題して以下のサイトで紹介したことがあります。(35ページにあります。)ご参考まで。
http://p.booklog.jp/book/41998/read
本サイトの意義を高く評価しています。
私のブログ読者の方にも紹介しました。がんばってください。
http://stratpreneur.jugem.jp/?eid=1085#sequel
コメントありがとうございます。また、本サイトをわざわざご紹介していただき深く感謝いたします。
ビットマンの記事のご紹介、拝見させていただきました。このエントリーではビットマンの記事の内容は詳しく取り上げられていません(ごく一部の引用でしかない)ので、このエントリーを補完するという意味でも大変貴重な情報を提供していただいたと思います。エントリーの脚注でというかたちになりますが、Hideo Watanabe 様のサイトにリンクを貼って紹介させていただこうと思います。どうもありがとうございました。