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アレックス・タバロック「セックスの需要と供給」

Alex Tabarrok “The Demand and Supply of Sex1 “(MarginalRevolution, July 28, 2014)


Alternet:本質的に男は女よりもセックスに興味を強く抱いているという考えはあまりにもありふれていて、人々が今までそうでないように考えたことがあるなど想像しがたい。しかし西洋史のほとんど、すなわち古代ギリシャから19世紀初めまで、当時の女はセックス狂でエロマニアだと考えられていた。とあるギリシャ神話の逸話においては、男と女のどちらがセックスをより楽しんでいるのかについてゼウスとヘラが言い争う。そして二人は、かつてヘラが女に転換させたこともある預言者テイレシアースにこれを尋ねる。彼は次のように答えた。「セックスの快感を10に分けたとしたら、そのうち1は男にいき、残りの9は女にいく。」時代が下ると、女はイヴから裏切りを受け継いだ妖婦であると考えられるようになった。女のセックスへの情熱は彼女らの劣った倫理観、理性、知性の印と見られ、夫や父による厳しい支配を正当化する理由となった。男はそれほどには色欲にとらわれておらず、より優れた自制心を持っており、権力や影響力を持つ立場を占めるのに本質的により優れている性別だったのだ。

20世紀初頭の物理学者・心理学者であったハヴロック・エリスは、近年になって起こったイデオロギー変化について記した最初の人であったかもしれない。1903年の著作である「性の心理2 において、彼はヨーロッパからギリシャ、中東、中国の古代から現代にまでまたがる歴史的証拠の長大なリストを挙げており、そのほぼ全ては女のほうがセックス欲が大きいという同じ考え方をしている。

古代におけるこうした通念は、古代において男が売春宿に行くと女が列を作って彼と寝る権利を取り合ったという広く知られた事実と整合的だ。

別の言い方をすれば、古代の人たちは事実と相反する多くの奇妙なことを信じたということだ3 (通念の変化やそのタイミングには面白味がないとか、こうした類の通念はもはや時とともに揺れ動くことはないと言っているわけではない)。より詳細な話はリンク先で読める。

  1. 訳注;英語のsexには「セックス」の他、単なる「性別」の意味もあり、内容から見ても原著者は男女の需要と供給のことを念頭にこうしたタイトルにした可能性もある。 []
  2. 訳注;原文のリンクが間違っている(1つ目のリンクと同じになっている)ため、とりあえずアマゾン内の同書邦訳のページにリンクを差し替えた。 []
  3. 訳注;つまり事実としては男は女よりも性欲が強いが、古代の人々は例えば(おそらくは金を稼ぎたいだけの)売春婦が列をなすのを見て、事実とは異なる考え方を抱いたということを言っていると思われる。 []

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