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スコット・サムナー「そりゃクルーグマンもイラつくよMMTさん」

Scott Sumner “As I predictedThe Money Illusion, March 1st, 2019


MMT派の有名人ステファニー・ケルトンがクルーグマンのいくつかの質問に対して答えた記事を今朝読んだが,この記事を読んだらクルーグマンは髪をかきむしるほどいらだつだろうと予想した。というのも,彼女の回答はまったくどうしようもないもので,クルーグマンの単純な質問をまるで理解していないかの如くだからだ。以下はEconlogの記事に私が書いたものの抜粋:

これすべてについて,クルーグマンの反応は予測することすらできない。なによりもまず,彼女は質問その1に対して「ノー」と言っているのに,彼女の説明は彼女が実のところは「イエス」と答えていることを如実に明らかにしている。質問その1と2を合わせた場合は特にそうだ。クルーグマンは,所与のマクロ経済環境(所与の民間支出水準を含む)を仮定した場合に,完全雇用と整合的な財政赤字は一つしかないのかどうかを尋ねている。彼女は明らかに答えはイエスだと考えている。ではなぜ彼女は「ノー」と答えるのか。彼女はクルーグマンの質問(非常に分かりやすいもの)を理解していないのではないだろうか。

〔ケルトンに対して〕クルーグマンが反応したが,予想どおりに完璧にいらだってる。私が指摘した1点目に対する彼の回答は次のとおり:

私の最初の質問に対する彼女の回答は完璧に的外れだ。私が尋ねていたのは,「所与の民間の行動」の下で完全雇用のために必要とされる唯一の財政赤字水準があるかどうかで,私はないと主張した。彼女はあると単に仮定している。

クルーグマンはツイッターのスレッドを次のとおり締めくくっている:

悪いが,これはもうほんとにめちゃくちゃくちゃだ。ケルトンの回答は,標準的なマクロ経済学,私自身の見解,金利の影響,貨幣創造のプロセスを誤って述べている。その点を除けばまったくよろしい。カルヴィンボール1 と同じってことだ#6。

MMTが真面目に受け止められるようとするならば,クルーグマンをはじめとする経済学者と対話可能な広報担当がぜひとも必要だ。イデオロギー上の立ち位置で彼らの側にいて高い評価を受けている経済学者からの真面目な質問に対して,珍妙な回答を返すというのは問題だ。

当たり前のことだが,異端であるのはまったくよろしいことだと私は考えている。しかしまずは正統教義を理解する必要がある。

  1. 訳注;アメリカの新聞コミック「カルビンとホッブス」に出てくるゲームで,毎回プレイヤーが好きなようにルール設定する。ここでは,MMTの回答が標準的な経済学の枠組みとは全くかけはなれた放言,ああいえばこういう式の詭弁であるという意味。 []

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