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タイラー・コーエン「誰でもトイレを使えるようにしたスターバックスの顛末」(2020年3月7日)

[Tyler Cowen, “Facts about Starbucks against free bathrooms charge them all,” Marginal Revolution, March 7, 2020]

2018年5月に,抗議の声に応じてスターバックスは全国で方針を変更し,商品を買わなくても誰もが客席やトイレを利用できるようにした.本研究では,匿名化した携帯電話位置情報データを大量に用いて推計を行った.これによれば,新方針により,近隣のコーヒーショップやレストランに比べて,スターバックスの店舗への訪問が7.3% 低下することにつながっている.立ち寄りの低下は,スタバックスが公に開示している情報からは計算できない.開示情報には,他のコーヒーショップという対照群が欠けているためだ.訪問者の減少は,ホームレスシェルターの近くにある店舗ではおよそ 84% 大きくなっている.また,新方針により,集約的限界需要にも影響している:すなわち,新方針の実施後に立ち寄った顧客は,近隣のコーヒーショップに比べてスターバックスでの滞在時間が 4.1% 減っている.より裕福な顧客ほどスターバックス店舗への訪問を減らしているが,〔人種だけに注目すると〕黒人・白人どちらの顧客も同程度に訪問しなくなっている.新方針により,スターバックス店舗近隣では立ち小便の処罰件数が減っているが,社会秩序を乱す他の類似した犯罪にはなんら影響が見られない.こうした結果から,企業が公共財を提供しようと試みても,支払いをしない人々によって潜在的な顧客たちが閉め出されるために困難が生じることがわかる.

上記は,Umit Gurun, Jordan Nickerson, & David H. Solomon による新論文からの抜粋だ.Kevin Lewis の洞察力は誰にも疑いようがないんじゃない?


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