1970年代後半から1980年代にかけて生産されたトラクターが中西部でこのごろ人気商品になっている――べつに,骨董品としてではない.
コストに敏感な農家は,お得な掘り出し物を探し求めている.この時代のトラクターは,つくりがしっかりしていて機能面も問題ない.しかも,洗練されたソフトウェアで動作する最近のモデルとちがってややこしくない上に修理代も高額にならない.
「こういうトラクターに囲まれて育った人間なら,愛着を覚えるもんで,それも要因ではありますがね.でも,それだけじゃないんですよ」とピーターソンは言う.「こいつらは頑丈そのものなんすよ.1万5000時間使ってもまだ動くし,どっか壊れたらすぐ直せちまう.」
ネブラスカを本拠とするディーラーの「BigIronオークション」は,先月,3,300台の農業機器をオンラインのオークションに出して2日でさばいた.このディーラーは,2019年に「ジョンディーア 4440」モデルのトラクターを 27台販売している.
ジョンディーア社がアイオワ州ウォータールーの工場で1977年から1982年にかけて製造した同モデルは,内部部品にいっそう強固で重いものを使用してより出力の大きいエンジンを支えたトラクターで,同社の「アイロンホース」シリーズのなかでも一番人気だった.大きく安全なキャビンをもち,1960年代に登場していまや標準になった設計をさらに発展させていた.
このトラクターが,動作時間が短い完動品の状態で売りに出ると――トラクターはたいてい 1万2000時間~1万5000時間の耐久性能がある――すぐさま競り合いの戦争がはじまる.レイクシティで農業機器オークションに動作時間 2,147時間の1980年製ジョンディーア 4440 が出てくると, 43,500ドルで落札された.8月にビンガムレイクで動作時間わずか 826時間の1979年製ジョンディーア 4640 がオークションに出ると,61,000ドルで落札された.
もしかしてトラクターは大停滞してるのかも.ことによると,製品として後退してる部分すらあったり? Adam Belz の記事はこちら.(via Naju Mancheril)