●Tyler Cowen, “The Coasean culture that is northern Virginia”（Marginal Revolution, October 26, 2016）
隣人が共和党の大統領候補であるドナルド・トランプを支持することを謳（うた）う横断幕を家の前に掲げていて困っています。
そんな不満がインターネット上にある電子掲示板に寄せられたのは、とある日曜日のこと。不満を寄せた主は匿名を通しているが、北バージニア（バージニア州北部）の中でもリベラルな雰囲気の地域に住んでいて、持ち家を売りに出している最中だという。トランプ支持を謳うその横断幕のせいで、買い手がなかなか見つからないのではないかと心配で、横断幕を家の中にしまってくれるように隣人にお願いすべきでしょうかと書き込んでいる。
・・・（略）・・・この書き込みはかなりの反響を呼び、10ページに及ぶコメントが寄せられた。「こんなことを一大事のように考えるのは馬鹿げている」というかなり攻撃的なコメントもあれば、「家を売るのは、選挙が終わるまで待ってみてはどうでしょう？」と提案するコメントも寄せられている。「隣にトランプ支持者が住んでいる家なんて買いたくない」と漏らすコメントもある。
結末やいかに？
国を二分する選挙を横目に、平和な着地点がどうにか見つかったようだ。翌日の月曜日に、不満を寄せた主が掲示板に再登場してその後の経過を報告している。隣人の家を訪れて掛け合ってみたところ、こちらの意を汲んですぐに横断幕をしまってくれたというのだ。応待してくれたのは年配の女性で、彼女もトランプのことをそんなによく思っていないようだったという。しかしながら、彼女の夫がトランプの大ファンらしい。その時はその夫は不在だったが、横断幕をしまうという決定について彼がどう感じたかは不明だ。
コース流の解決（当事者間での自発的な交渉を通じた外部性の解決）って言っていいんだろうか？
全文はこちら。情報を寄せてくれた Dan R に感謝。
