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タイラー・コーエン 「2万ドル=2万1350ドル ~『一物一価の法則』の例外?~」(2011年9月1日)/「10万枚のペニー硬貨がばら撒かれた噴水 ~ケンブリッジの道端にお金が落ちていたらしいよ。・・・もう持ち去られちゃったけど。~」(2018年9月17日)

●Tyler Cowen, “Markets in everything the law of one price?”(Marginal Revolution, September 1, 2011)


現金に投資するというのは資産運用の方法としては保守的だと見なされているが、今夜メルボルンで開催されたばかりのオークションでそのような見方に異議が差し挟まれた。アートとしての現金は銀行に預けられた現金よりも時として高い価値を備えている。そんな一か八かの賭けに出た強気の買い手が現れたのだ。

ドイッチャー&ハケット社が手掛けるオークションで一発目の品として登場したのは合計2万ドルの札束。『Currency』(「カレンシー(通貨、お金)」)と命名されたアート作品だ。最終的に1万7500ドルで落札。落札者は落札価格の22%の手数料も負担する必要があるため、合計で2万1350ドルの支払いということになる。

新札の100ドル札を100枚積み重ねた札束が二つ。それが『Currency』だ。本作品の制作を手掛けたのはシドニー在住のアーティストであるデニス・ボーボア(Denis Beaubois)氏。オーストラリア・カウンシルから受け取った助成金2万ドルが原資となっている。

落札価格は1万5000ドル~2万5000ドルの範囲に収まるのではないか。ドイッチャー&ハケット社は事前にそのように予測していたというが、本作品に備わる価値を測りかねていたらしいことが伝わってくる。作者であるボーボア氏によると、本作品は法貨(現金)としても使えるとのことだ。

落札者はスイス銀行じゃないみたいだね。記事の全文はこちら。情報を寄せてくれたZac Grossに感謝。

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●Tyler Cowen, “Ain’t no $20 bills on this Cambridge sidewalk…not any more…”(Marginal Revolution, September 17, 2018)


今はもう使われていない噴水に大量にばら撒かれたペニー硬貨。その額はしめて1000ポンド。れっきとしたアート作品だが、その寿命はわずか1日で尽きてしまった。

10万枚のペニー硬貨1が(イギリスの)ケンブリッジのキーサイドにある噴水にばら撒かれたのは土曜日の午前8時(夏時間)のこと。48時間はそのまま放置される予定となっていた。

しかしながら、翌日(日曜日)の午前9時(夏時間)までにペニー硬貨は一枚残らず持ち去られてしまった。ところが、今回のアートプロジェクトを手掛けた「In Your Way」によると窃盗事件扱いはしないとのことだ。

「実に挑発的な結果となりました」と語るのはアート・ディレクターを務めるダニエル・ピット(Daniel Pitt)氏。

噴水にばら撒かれた10万枚のペニー硬貨は(芸術支援団体である)「アーツ・カウンシル・イングランド(ACE)」による(宝くじの収益金を原資とする)助成を通じて調達されたもの。本作品を含めて計5つの作品が週末に市内各地に展示されたという。

「1000ポンド噴水」の制作を担当したのはケンブリッジを拠点に活動するアーティストのアンナ・ブラウンステッド(Anna Brownsted)氏。「本作品の目的は鑑賞者から反応を引き出すことにありました。一種の挑発ですね」とはブラウンステッド氏の言だ。

記事の全文はこちら。Adam, S. Kazan経由で知ったものだ。

  1. 訳注;「1ポンド=100ペンス」なので10万枚のペニー硬貨の総額は1000ポンドということになる。 []

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