アレックス・タバロック「経済学を学ぶと賃金は大幅に増えるみたいよ」(2020年10月14日)

[Alex Tabarrok, “Studying Economics Increases Wages a Lot,” Marginal Revolution, October 14, 2020]

経済学を専攻した学生たちの賃金中央値は,40歳で9万ドルに達する(2018年).他の社会科学を専攻した学生たちは,6万5千ドルでしかない.この大差はどこから来たんだろう? 統計的な選択効果だろうか,それとも因果関係がはたらいているんだろうか? Zachary Bleemer と Aashish Mehta は,南カリフォルニア大学の学生たちを対象に,足きりで専攻がとれなかった学生たちと,かろうじて専攻がとれた学生たちを比較している.必要な成績をとれていた場合,経済学専攻を選ぶ学生は大きく増え,彼らが20代半ばに稼ぐ給与がおよそ $22,000増える.このように,専攻による給与に観察される差の大半またはすべては,どうやら因果関係によるものらしい.給与の増加をうながしている要因は,経済学を専攻した学生たちが高給の産業に専門化するよう選好を変える点にあるようだ.

アブストラクト:本研究では,入学時の成績が低い学生に第一志望の専攻をとらせない政策を利用して,経済学を学ぶことの賃金リターンを検討する.経済学を専攻する GPA の閾値にかろうじて達していた学生は,第二希望の専攻をとった場合に比べて,職歴の初期にえられる年間賃金が $22,000 (46%) 高い.経済学専攻をとることで学生の選好がビジネス/金融キャリアに移る.賃金リターンのおよそ半分は,経済学専攻の学生たちがのちに高給の産業で働くようになることで説明される.経済学専攻をとることで生じる因果関係のリターンは,全国規模の代表的データに観察される収入の差に酷似している.

前にも書いたように,大学での専攻は,どの大学に行くかと同じくらい大事なんだよ

感謝: John Holbein.

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