●Alex Tabarrok, “Ayn Rand on Christmas”(Marginal Revolution, December 24, 2014)
クリスマスの魅力的な面というのは、「善意」を陽気に楽しく思いやり溢れるかたちで自己犠牲を伴わずに表現できるところにあります。合言葉は「メリークリスマス」。「泣いて悔い改めよ」なんてのじゃありません。そして、「善意」が物質のかたちをとって、この世のものの姿をとって表現されます。友人にプレゼントを贈ったり、クリスマスカードを送ったりして、感謝を伝えるわけですね。
神秘主義者たちに煙たがられがちな側面こそがクリスマスの一番優れた側面です。商業化されたクリスマスという側面ですね。プレゼントを買って交換するという行為は、人を喜ばせるという目的に適う商品の発明に人類の知恵を注がせる刺激になります。クリスマスになると、百貨店だったりが率先して街並みを飾り付けます。クリスマスツリー、点滅する電飾、きらびやかな彩り(いろどり)。壮観な景色です。あんな景色を作り上げることができるのは、「商売欲」だけです。あの景色の素晴らしいまでの快活さに心躍らされないのは、気分がかなり塞ぎ込んでいる人くらいに限られるでしょう。
Ayn Rand Lexicon より。