Simon Wren-Lewis, “Ben Bernanke and Democratic Helicopter Money“
似たようなことを私は「民主的ヘリマネ」と称して過去に話している(初めにここ、後にこことここ)。バーナンキ案は、選挙で選ばれてできた政府が財政拡張の形を決めるので、こう呼ぶにふさわしい。私が過去に話したものとバーナンキ案の違いは、私の案では財政当局と中央銀行が創造に必要なお金の額とお金の使い道について決める前に協議するというものだ(中央銀行がイニシアティブを取り、金利が下限に貼り付いている不況期にのみ実施されるものとする)。協議するのがよいとする理由は、単純に創造する必要があるお金の額を中央銀行が決めるのに役に立つからだ [1] … Continue reading 。
いくつかの国では他国に比べて中央銀行が財政当局と協議するのが容易である。難しい場合は、バーナンキ案はより魅力的に見えるだろう。しかし、これはどれくらいの額のお金を創造する必要があるのかについてはっきりしない状態に中央銀行を取り残すことになる。より人気のあるヘリマネ(郵便受けに小切手)の利点は、お金の創造によるインパクトがより明確であることだ。(不況をさっさと終わらせることが重要なので、何が起こるかはっきりするまで待つようにと言うのは役に立たないアドバイスだ。)
(例えば英国のように)中央銀行と政府がうまく話し合いができるのなら、私の民主的ヘリマネ案は選択肢となりえる。これが中央銀行の独立性を損なうという議論は、私にしてみればまやかしだ。明白に定義された状況になったら、中央銀行が協議のイニシアティブを取る。中央銀行は新しく創造したお金を何に使うのか簡潔に聞く。この質問は、たくさんある財政計画の選択肢の個々の乗数について中央銀行の現在の見解を伴うべきである。政府はその後どの財政計画を実施するか決定し、中央銀行は創造するお金の額を決める。
References
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