Tyler Cowen “Do people underestimate how much they will enjoy doing things alone?” (Marginal Revolution, May 4, 2015)
ロベルト・フェルドマンは次のようにレポートしている:
ラトナーは「孤独なボーリングへの妨げ(Inhibited from Bowling Alone)」という題する新たな研究を行ったが、これはアメリカ人の団体アクティビティへの参加の減少を論じたロバート・パットナムの著書 [1]訳注:柴内康文訳「孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生(原題:Bowling Alone: the Collapse and Revival of American Community)」(柏書房, … Continue reading に賛意を示すものだ。この研究は8月のJournal of Consumer Researchに掲載される予定。この中でラトナー、そして共著者のマクドナー経営大学院マーケティング学教授であるレベッカ・ハミルトンは、彼女らの発見について論じている。すなわち、人々はショーや博物館、映画、レストランに一人で行くことのがどれだけ楽しいのかを、常に過小評価するというのだ。ラトナーによれば、人々の働く時間が増え、婚期が遅くなり、そしてしまいには自由な時間が少なっているため、この計算間違いはますます問題となっているという。
問題の一部はナルシズム?
「このような計算間違いが起きる理由は、他人がどう思うかを気に病んでしまうから楽しめないと私たちが考えてしまうことにあります。私たちは他人から負け犬だと思われることを恐れるがために、外に出てなにかするよりも家にいることとなってしまうのです」とラトナーは述べる。
しかし実際には、結局のところ他人は私たちがしばしば予想してしまうほどには私たちのことを判断したり強く意識したりはしない。実際には自分が思うよりも遥かに他人の関心は低い。私たちがどれだけ自分たちのことに対する他人の関心を常に過剰評価してしまうかを示す研究は枚挙にいとまがないのだ。
References
↑1 | 訳注:柴内康文訳「孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生(原題:Bowling Alone: the Collapse and Revival of American Community)」(柏書房, 2006年) |
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