●Tyler Cowen, “Why is there so much falling in top-level figure skating?”(Marginal Revolution, February 16, 2010)
・・・とクリス・ハートマン(Chris Hartman)が問いかけている [1] 訳注;リンク切れ。。ハートマンとしてはミスに対する減点をもっと大きくしてもらいたいようだ。そうすれば選手も確実で安全な(ミスする可能性の低い)技をプログラムにたくさん取り入れるようになるだろうというわけだ。
一流のフィギュア選手のミスが目立つのは選手にとっての「最適点」が時とともに(ミスする可能性が高いという意味で)リスクの高い(難度の高い)技をよしとする方向にシフトしてきているためではないかというのが私の考えだ(このことはフィギュアスケートだけに限った話ではなくその他の多くの競技にも言えることだ)。昔であればフィギュアの試合を観るとすればテレビで(リアルタイムで)視聴するというのが普通であり、ミスが多いと視聴者はうんざりさせられたものだ。言うなればかつてはパフォーマンス全体の平均的な質の重要性が今よりも高かったわけだ。翻ってここ最近はどうかというと、(難度の高い技を次々と成功させた)「名演」(the very best performance)の映像は後日になってYouTubeなんかにも投稿される。フィギュアファンの多くはYouTubeなんかで「名演」を何度でも繰り返し味わえるようになっているわけであり、いきおい選手もプログラムに難度の高い技をたくさん詰め込む(プログラムに取り入れる技の難度の散らばりを大きくする)方向に急き立てられるというわけだ。
ルールが変更されたために選手がリスクの高い(ミスする可能性の高い)試みに手を出すように仕向けられる。フィギュアスケートに限らずそういった例としてはどんなのがあるだろうね?
References
↑1 | 訳注;リンク切れ。 |
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