ノア・スミス「最低賃金への反論を考える」(2021年1月27日)

[Noah Smith, “The minimum wage pushback,” Noahpinion, January 27, 2021]

もっともな懸念もあれば,そうでもない懸念もある

2週間ほど前,連邦最低賃金がかなり安全な政策である理由について長文の記事を書いた翻訳〕.あのあと,最低賃金懐疑派の人たちから手厳しい反論が出てきた.なかには,ぼくの同僚もいる.そうした反論は,ただ罵倒して却下するのではなくまじめに取り上げる値打ちがある.そこで,反論をひとつずつ取り上げていこう.ただ,まずは,政策全般について,費用・便益・リスクの話をしておきたい.

費用・便益・リスク

最低賃金をめぐる議論の大半は,その政策がもたらしうる費用の話が中心になっている――とくに,最低賃金によって失業が引き起こされるのかどうか,という論点がある.これは,ものすごい悪手に思える.一般に,どんな政策であろうとかならず費用と便益がついてまわる.便益を無視すると,議論が偏ってしまう.

最低賃金のねらいは,ひとえに貧困を減らすことにある.多くの論文で,現に貧困が減るのが見出されている.たとえば,Arindrajit Dube  による2019年の論文では,最低賃金を2倍にすると,それによる貧困の減少率はだいたい 22% から 45% のあいだのどこかになるのを見出している.全体的な貧困率はだいたい 12% くらいだから,これはつまり, 2.6パーセントポイントから 5.4パーセントポイントの減少が生じるということだ.アメリカ国勢調査局の Kevin Rinz & John Voorheis による 2018年の論文では,最低賃金の引き上げによって,所得最下層の人たちの所得が5年間で大幅に上がるのを見出している.もちろん,こうした影響を見るときには,最低賃金によって生じているかもしれないしそうでないかもしれない失業も考慮に入れている――つまり,こうした論文では,仕事がある人たちにかぎらず全体として貧困が最低賃金で減少しているのを見出しているわけだ.

だからと言って,「最低賃金は貧困を減らします」で研究が落着するわけでもない.たしかに,これに異論を唱える論文も一部にある.だけど,最低賃金で貧困が減るって側面を語ることすら拒絶していたら,論争にはまるで実りがない.

これに比べて,貿易に関する議論では事情が大違いだ.自由貿易の支持者たちも,その政策によってアメリカ人の少数は大きく損をする点を認める.でも,自由貿易の便益がそうした費用全体を上回るから自由貿易を実施しつつ「損をする人たちに補償を行う」べきだと自由貿易支持者たちは論じる.

さて,最低賃金だとその辺がちがう.なぜなら,〔最低賃金の引き上げで〕価格が上がって利潤は減るわけで,最低賃金によって生産性が上がるのだと考えるのでないかぎり,貧困層が受ける便益はお金持ちと中流の人たちのポケットからやってくることになるからだ(なお,最低賃金による生産性向上は,論外な話ってわけでもない).すると,かりに最低賃金で損をする人たちがいるとして,「損をする人たちに補償を行う」ためには,雇用を失う一握りの人たちに福祉手当を支払ったり政府雇用を提供したりするために,さらにお金持ちに課税する必要が出てくる.とはいえ…まあ,よし.ぼくは困らないし,やればよくない?

もちろん,政策を変更することについてまわるリスクもある――賃金を上げなかった場合にどんな具合になるかはわかっても,最低賃金15ドルの世の中がどんな具合になるかというと,多少の知識を踏まえた推測しかできない.一般に,政策担当者たちはリスク忌避的になるべきだ.リスク忌避によって,劇的な手を打ちにくくなる.減税であれ,自由貿易であれ,規制緩和であれ,他の自由放任的な政策であれ,そうした政策を提唱する人たちも,〔最低賃金引き上げの場合と〕同様に事態を改善できればいいなと思ってリスクをとることを促している――で,そうしたギャンブルがいつでもうまくいくとはかぎらない.

でも,もし政府がリスクを忌避するあまりに,まったく政策を変更しないでいたら,政策はいつまでたっても改善しない.鄧小平が言ったように,ときに,「踏み石を探って川を渡る」必要がある――つまり,そのときにできる最良の推測をもとに計算したうえで一連の政策のギャンブルをやって,必要となったら路線を変更する用意もしておく必要がある.

それはつまり,費用「と」便益の両方を考慮するってことだ.

地域差

連邦最低賃金に反対するいちばん強固な論証は,これだ――「全国一律の政策をとると,地域差を考慮に入れられない.」   州や都市によっては,〔生活費などの〕費用も賃金も低いところもあれば,逆に,費用も賃金も高いところもある.ミシシッピの田舎では高すぎる最低賃金も,ニューヨーク市では逆に低すぎる.

というか,この論証は正しいんだよね.最適な最低賃金政策は,〔その地域の〕賃金中央値の何割かになるよう最低賃金を設定する地域の生活賃金政策だろう.既存の証拠からは,地域の賃金中央値のだいたい 59% までであれば最低賃金は雇用にわずかな影響しか及ぼさない傾向があることがわかっているのを思い出してほしい.

というわけで,費用や賃金がどちらも低くて最低賃金15ドルではずいぶん高くなってしまう地域を心配するのは,理にかなってる.『ブルームバーグ』に先日掲載された記事で,ぼくの同僚の Michael Strain はこう書いてる:

労働統計局のデータ(パンデミック以前)によれば,47の州で,少なくとも全労働者の4分の1が時給15ドル未満で働いている.20の州では全労働者の半数が時給18ドル未満で働いていて,30の州では1時間当たりの賃金の中央値が19ドルを下回っている.

また,ブログでこれを取り上げて,同僚のタイラー・コーエンはこう付け加えている翻訳〕:

最低賃金に関する近年の研究文献についてキミがどう考えていようと,合衆国の経済的な異質性〔各地の条件がさまざまにちがっていること〕をふまえて,最低賃金は州・市町村の水準で決定されるべきだということが,あらゆる経済理論から導かれる.経済学者が世間に伝えるべきメッセージは,これだ.

プエルトリコはアメリカの州になるべきだと思う? あそこでも最低賃金を $15 にすべきだろうか? どうよ? たしかに,「プエルトリコは例外」と決めるのはかんたんだ.ところで,ミシシッピの製造業賃金の中央値も $15 を下回っているんだよね.あそこも例外にするのかな.

さて,もうひとつ思い出してほしい.費用も賃金も低い地域ほど雇用主も少なくなりがちなので,買い手独占力も強くなる傾向がある.労働市場で買い手独占力が強くなるほど,最低賃金は雇用に危険を及ぼしにくくなる.なので,ミシシッピのような地域では,地域の賃金水準だけを見てみんなが考えてるほど連邦最低賃金は危険でないかもしれない.でも,「みんなが考えてるほど危険ではない」ってことと,「ぜんぜん危険ではない」ってことは別だ.

「じゃあ,全米の郡ごとに地域の賃金中央値の 60% に最低賃金を設定すればいいんじゃない?」 その疑問への答えを一言で言うと,「政治」だ.「15ドルを勝ち取ろう」はいいスローガンになるし,数字が単純でわかりやすい.「地域の賃金中央値 60% を勝ち取ろう」では,いいスローガンにならないし,わかりやすくもない.

政策論議の多くは,政治的に可能なものと可能でないものをめぐる議論に行き着く.最低賃金も例外ではない.15ドル連邦最低賃金は,多くの人々に強く支持されているし,実現してもおかしくなさそうに見える.そこで,ここでは「15ドル連邦最低賃金が実現するか,それともなにもなしか」という二者択一を仮定している.くれぐれも,完璧な案をまともな案の敵にしないように.

とはいえ.

鍵穴的解決」もありうる〔具体的な問題に狭く絞り込んだ解決法もありうる〕.費用も賃金も低い地域には,15ドルより少し低い最低賃金からはじめてもらって,賃金中央値が伸びてきたら,それに合わせて15ドル最低賃金まで進めていってもらえばいい.

というか,もともと,民主党の提案にはこういう路線の要素も含まれている――民主党の案では,将来の最低賃金の引き上げを地域ごとの賃金中央値に準拠させるようになっている.また,彼らの案では,長い時間をかけて段階的に導入することになっている――最低賃金は2025年まで15ドルに達しないようになっている.それに,シアトルでは,最低賃金を独自に15ドルにした時点で,すでに事業の種類ごとに段階的導入のしかたを変えて実施している.小規模の事業者は,最長で7年かけて段階的に導入できるようになっていた

というわけで,こういう既存の計画や政策をふまえて考えると,ミシシッピやプエルトリコがすぐさま15ドル最低賃金を全面的に実施するよう要求せずに「15ドルを勝ち取ろう」のレトリックを使い続けられる可能性は大いにあるように,ぼくには思える.私見では,地域差を懸念してる人たちは,この政策をまるごとツブそうとするんじゃなくて,その調整のために戦うべきだと思う.

(おっと,そうそう.景気後退時に最低賃金が高くなりすぎる恐れについて言うと,景気後退時には限定的に最低賃金を免除する手がある.ただ,その目的には,賃金助成の自動安定化策の方がはるかにすぐれていると思うけど.)

証拠が本当に物語ってるのはどんなこと?

(警告:このセクションは経済学オタ向けの話になるよ.)

買い手独占力あたりの話をするのも大いに結構ではあるんだけど,つきつめて言えば,「最低賃金はかなり安全な政策だ」っていう主張の論拠は,実証的な証拠の重みにある.で,その証拠はとても強力で,かなりの短期間で経済学者たちの考えを変えてしまうほどだった.思い出してほしい.2013年の時点では,シカゴ大学の調査を受けたトップ経済学者たちのうち,9ドルの連邦最低賃金を実施すると「低技能労働者が仕事に就くのが顕著に難しくなる」に賛成と答えたのは 34% だった.それからたった2年後の2015年の時点では,同じ調査で15ドル連邦最低賃金を実施すると「アメリカ人低賃金労働者たちの雇用率は現状よりも大幅に低くなる」に賛成と答えたのは 26% でしかなくなっている.

証拠そのものが2年で変わったわけじゃない.証拠は,長い時間をかけて積み上げられてきた.でも,その証拠に関する経済学者の意識は,おそらく変わった.2014年に,アップジョン雇用問題研究所は,Dale Belman & Paul Wolfson の著書『最低賃金で物事はどうなる?』を出版した.それまでの証拠を要約した本だ.2015年に,著者たちは近年の研究文献を検討した論文を出した.21世紀への変わり目で,よりよいデータをもちいた新しい分析やもっと洗練された分析手法で検討すると最低賃金の引き上げによる雇用への影響はほとんどないかゼロかなのがますます見出されていると彼らはまとめている.同書のデータから,こんなグラフが出てきている:

Dube による2019年のレビュー論文でも同じことが見出されている.その論文から,各種の影響を示すチャートを引用しよう:

見てのとおり,大半の推定値は統計的に0と有意差がないけれど,マイナスになっている傾向はたしかにある――おそらく,最低賃金は低賃金労働者の雇用にわずかながらマイナスの影響がある.

さて,こう考える人もいるかもしれない.「論文の出版バイアスによって,こういう数字はゼロの方に向かう偏りがあっておかしくないぞ.だって,『実は最低賃金で雇用は減りません!』って結果の方が,興味をかきたてそうじゃん.」  だけど,Doucouliagos & Stanley による2009年の分析では,〔雇用への影響の推定値で〕 「ゼロ」の件数が突出してこそいるものの,結果の分布はマイナスの方に偏っているのが見出されている.もし,こういう結果の分散がランダムだったら,かりに真の値がマイナスであったとしても,その値を中心に対称的な分布を示しているはずだ.

Doucouliagos & Stanley がこの非対称を修正したところ,最低賃金が雇用におよぼすマイナスの影響の推定値全体が大きく減少するのが見出されている.つまり,おそらく最低賃金が雇用におよぼすプラスの影響を示す研究結果は捨て置かれていて,雇用におよぼされる影響の真の値はおそらく  Dube, Belman & Wolfson が報告した数字よりもさらに小さそうだってことだ.たぶん,-0.05 とか,そのくらい

さてさて,ここまではいいね.ところが,カリフォルニア大学アーバイン校の経済学者 David Neumark が研究文献の検討を 2回やったところ――ひとつは  2007年に出た William Wascher との共著論文,もうひとつは 2021年に出たばかりの Peter Shirley との共著論文――最低賃金が雇用をつぶす影響がかなり大きいのが見出されたんだよね.2021年論文の方はこの数日間でネットで広く共有されている.15ドル最低賃金案を批判する人にとっては,あわや最低賃金引き上げが実現してしまうかというところにちょうどよく登場したように思えるね.

じゃあ,その論文をじっくり見てみよう.Neumark & Shirley  の主張によれば,既存の研究文献レビューでは,おうおうにして,当該研究にとって「優先される」結果とは異なる結果がたくさん含まれている.Neumark & Shirley は,そうではなく,各論文の主な研究結果や興味深い研究結果に関心を集中するのをのぞんでいる.そこで,著者たちは基本的に2つのことをやっている:

#1. 各論文を読んで,それぞれの最重要な研究結果を判定する.

#2. 論文の著者たちに連絡をとって,その人の論文で最重要な数字はなにかと訊ねる.

それから,Neumark & Shirley  はこういう「優先される」結果をグラフにまとめている.そうやってできたのが,こんなグラフだ:

一目瞭然に,推定値はマイナス側に偏っている.

なるほどね.まずは,ちゃっちゃと研究手法の問題点を3つ挙げていこう.

問題 1: 主観性.明らかに,Neumark & Shirley は推計値の取捨選択でバイアスがかかりやすくなっている.〔このやり方なら〕たいていの研究者はバイアスがかかるだろう.問い合わせに回答がなかった論文については――それって Neumark & Shirley と友人でない研究者たちの論文なんじゃないかって思うよね――最重要の研究結果を自分たちで独自に判定している.

問題 2:選別.Neumark & Shirley はいくつか重要研究を見落としている.たとえば,Rinz & Voorheis の論文だ(なにしろ国勢調査局の経済学者なので,明らかに最良のデータをもっている人たちなんだけどね).他にも入ってない重要研究はある.どの論文を入れてどの論文を外すか,彼らはどうやって選別したんだろう?

問題 3:有意性バイアス.ぼくが知るかぎり,実証的経済学者というのは,統計的有意性を示す魔法の3つのアスタリスクがついた推定値を選びたがるはずだ.だけど,そうだとすると,これは統計の営みとしてひどいものになる.多重比較をやってみて,有意と出た数字をとにかく選ぶってわけにはいかない.それだと,統計的有意性はすぐさま無意味になってしまう.

というわけで,この論文は明らかにいくつも問題点を抱えている.ただ,その分析結果がおそらく Dube のものと大差ないだろうって点は,興味深いところではある.

Neumark & Shirley の「優先される」推定値の中央値は,-0.116 だ.さっき掲載した Dube のグラフでは,「いかなる集団でも」推定値の中央値は -0.17 だと註記されている.言い換えると,Dube が検討した研究文献は,労働者の一部グループが――十代の中途退学者とか,そういうグループが――最低賃金引き上げでかなり顕著な雇用喪失を経験する傾向を見出している.

つまり,Neumark & Shirley が単純に各論文からいちばんマイナスの大きい結果を選別しているなら――あるいはいちばん統計的に有意な結果だけを選別しているなら――おそらく Dube の「いかなる集団でも」の計算に似たものになるだろうってことだ.しかも,どちらの手法でも,数字が分布する範囲は似ている.(Neumark & Shirley の推計値は Dube のグラフにある推計値よりも統計的に有意なものになっている傾向があるけれど,さっきも言ったように,Neumark & Shirley の研究手法ゆえに無意味になっている.)

つまり,こうした研究者たちは,実のところ互いに意見がそれほど異なってはいないかもしれない.最低賃金の額が大きいと労働者の一部グループにはすごく悪く出るかもしれないけれど,低賃金労働者全体にとっては,すごく有害ってわけではない.

ここで,費用と便益の話につながる.15ドル最低賃金を実施すればアメリカの貧困率をほんの1パーセント下げられるとしよう.それは文字通り数百万人もの人たちを貧困から救い出すってことだ.しかも,誰より所得増加を必要としている数百万もの人たちにそれをもたらすことになる.十代の子たちや狭く定義された労働者グループに集中して雇用喪失が起こりうる可能性〔という短所〕と比較考量しなくちゃいけないのは,まさしくこの便益だ.

労働時間,無作為化対照実験,自動化,etc.

15ドル最低賃金には,ほかにもいくつか批判がある.その一部を簡潔に見ていこう.

労働時間

最低賃金の影響が雇用よりも労働時間に及んでいるのを見出してる研究が出てきているのに注意を向けている人たちもいる.でも,それはかまわない.思い出そう.Rinz & Voorheis をはじめとするいろんな研究で,最低賃金によって低所得の人たちの所得が上がるのが見出されている――これには,労働時間の短縮も含まれている.余暇時間には値打ちがある――余暇があれば,家族といっしょにすごせるし,とにかく人生を満喫できる.だから,労働時間が減って所得が上がるなら,なにも損はない.

もちろん,それはあくまで平均の話で,ごく一部には労働時間が大幅に減って本当に所得も失ってしまう人たちもいるかもしれない.でも,どんな政策でも「勝者」と「敗者」は出てくるものだ.そうやって落とし穴に落ちてしまう人たちを助けられる政策も他にいろいろある.

無作為化対照実験

一部の研究者たちは,オンラインの市場(Amazon のメカニカルタークみたいなやつ)で無作為化対照実験をやっている.そうした研究では,雇用主により高い賃金を強制的に支払わせたらどうなるかを調べている.結果は,雇われる労働力が減る結末になった.でも,そうしたオンライン市場は切り替え費用がすごく低くて雇用主がたくさんいるとても競争的な市場だって点に留意しよう.また,ここでは一般均衡効果がはたらくと予想されない.現実世界では,人々は最低賃金の引き上げで増えた分のお金をさらに使うので,その地域で労働需要が増える.でも,オンライン市場の場合にはそういうことが起こりそうにない.だから,労働需要が減少するという直観を裏付けるのにこの無作為化対照実験はすぐれているけれど,現実世界の政策論議にはあまり意義がない.

自動化

「最低賃金を引き上げたら,企業は人に代えて機会を使わざるを得なくなる」と警告する人たちもいる.ぼくに言えるのは,これだけだ――もし,完全雇用を維持するには最低生活水準を下回るところまで賃金を切り下げるしかないとしたら,どのみち機械がぼくらにとってかわるまで,あとほんの数年しか残っていないことになるし,そうなったら国民一律のベーシックインカムの出番だ.

結び

最低賃金は,多くの人たちを貧困から救い出すのに効果的な政策だ.おそらく,ティーンエイジャーみたいな一部の少数グループにはマイナスの影響が及ぶだろうけれど,そうした人たちを助ける他の政策もある.一方で,費用と賃金の地域差みたいな問題には,鍵穴的解決法をもちいて対処できる.15ドル連邦最低賃金はどんな点でも最適完璧な政策ではないけれど,長短のバランスを見るとすぐれた政策だし,大勢の国民から熱く支持されているおかげで,いますぐ議会を通せる唯一の貧困削減に効果的な政策かもしれない.

ぼくだったら,「よしやろう」って言うね.

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