Ten Thousand Years Of Patriarchy
POSTED ON DECEMBER 4, 2021 BY RAZIB KHAN
アリス・エヴァンズは、家父長制の起源についての論考を「家父長制の一万年」という長い文章にまとめている。
家父長制は、少なくとも一万年前から存続している。穀物栽培、耕作、灌漑による農業生産量の増加は、ユーラシア大陸の大部分で、課税できるだけの生産余剰、国家形成、社会の階層化を可能とした。男性は土地と家畜を相続し、女性を囲うことで血統の純潔性を保つことになった。
その後、ユーラシア大陸は重要な分岐点を迎える。〔ユーラシア大陸の〕南アジアや中東では、宗教的権威主義が台頭し、同族結婚(カースト制やいとこ同士の結婚)が強化された。〔こうした社会では〕女性が可視化されればされるほど、疑心暗鬼が強まり、道徳が曖昧化するため、男性は〔女性による〕噂の蔓延を防ぎ、信仰・名誉・重要な親族間ネットワークへの内輪化を維持することになった。東アジアでは、異族結婚が進んだ。一方、ヨーロッパでは、核家族化が進み、民主化と科学が進歩した。しかしながら、〔どの地域でも〕女性は家族経営の農場で働いていため(女性は経済的自律性と独自の社会的組織化の双方を保有できず)、このような親族関係、制度、宗教における世界的な多様性は、女性に関しては大きな違いをもたらさなかったかもしれない。
私は、アリスとメールのやり取りをしていたメンバーの1人なので、論考の概要は知っていたが、これは非常に血湧き肉躍る研究であり、しかも現在進行中の研究だ。
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