月: 2024年3月
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ノア・スミス「ジョー・バイデンが原子力を支援」(2024年3月29日)
バイデンは実際に原子力発電を支援するために現実の具体的なことをやっている.
ノア・スミス「週末の小ネタ:アメリカ社会の不穏な情勢が退潮しつつある小さなきざし」(2024年3月29日)
社会の不穏な情勢はちょっぴり引き潮になりはじめている小さなきざしはひとつまたひとつと現れている.
ハンス=ヨアヒム・ボス&ニコ・フォクトレンダー 「ナチス流の利益誘導 ~ナチスによるアウトバーンの建設は政権への支持を高めたか?~」(2014年5月22日)
ヒトラー率いるナチス政権は、国の全土に及ぶ高速道路網――アウトバーン――を世界で初めて整備した。本稿では、ナチスによる高速道路の建設が政権への支持にいかなる効果を持ったかを検証する。1933年から1934年までの間に行われた選挙なり国民投票なりで投票結果にどんな変化が起きたかに着目して分析を加えたところ、「利益誘導」を意図した財政支出が政権への不支持率を低下させる効果を持ったことが見出された。高速道路が横切らなかった郡(選挙区)と比べると、新たに高速道路が横切ることになった郡(選挙区)では、選挙なり国民投票なりで政権への反対票の減り方がより大きかったのである。少なくとも1934年以降に関しては、アウトバーンが政権の人気をいくらか支える役目を果たしたと言えそうである。
タイラー・コーエン 「ナチスによる財政政策の真相(その2)」(2009年4月2日)
ナチスが政権を握った1933年の時点では、ドイツの軍事費(軍事支出)の対GDP比は2%にとどまっていた。その後、その値は着実に上昇を続け、1940年の時点で44%に達した。この間にGDPの計測値は高まったが、その分だけ国民の福利が増進した(という意味で豊かになった)かというとそういうわけじゃない。ナチスによる財政政策は、経済の真のパイを増やしはしなかったのだ。
タイラー・コーエン 「ナチスによる財政政策の真相(その1)」(2008年12月17日)
ナチス・ドイツにおける歳出(国家による政府支出)の伸びの8割超は軍備を増強するため(再軍備のため)のものであり、アウトバーン建設のような公共事業を実施するために割かれた割合は大したことなかったらしい。
タイラー・コーエン 「ナチスによる民営化」(2008年12月27日)
1930年代のナチスによる民営化は、イデオロギーによって突き動かされていたわけではなく、複数の目的を達成するために試みられた意図的な政策の一環だった。近年における民営化の多くのケース――とりわけ、EU(欧州連合)諸国におけるケース――と同じく、国庫の厳しい資金繰りの改善(=財政収支の改善)というのが肝心な動機の一つだったのである。それに加えて、政治的な思惑も込められていた。ナチスにとって民営化というのは、政権および党に対する支持を強化するための手段でもあったのである。