●Diane Coyle, “When We Were Very Young”(The Enlightened Economist, December 5, 2010)
「我が息子――大学で、哲学、政治、経済学を学ぶ20歳の学生――にお薦めの本はないだろうか?」と問いかけたのは数日前のこと〔拙訳はこちら〕だが(コメント欄に寄せられた回答はこちら)、そのように問いかけるのに伴って、私が息子と同じ年頃の時はどんな本を読んでいたろうかと、ふと昔を振り返ってみたりもしたものだ。息子と同じく(オックスフォード大学の)PPE(哲学&政治&経済学)コースで学んでいた私が(息子と同じ)大学2年次に読んだ本の一部を抜粋すると、以下のようになる。西暦でいうと、1979~80年のことだ。
- 『Socialism』(邦訳『社会主義-イデオロギーと現実』) by R. N. バーキー
- 『The Second Sex』(邦訳『第二の性』)by シモーヌ・ド・ボーヴォワール
- 『All The President’s Men』(邦訳『大統領の陰謀』) by カール・バーンスタイン&ボブ・ウッドワード
- 『Darkness at Noon』(邦訳『真昼の暗黒』) by アーサー・ケストラー
- 『The English Constitution』(邦訳『イギリス憲政論』) by ウォルター・バジョット
- 『Essay Concerning Human Understanding』 (邦訳『人間知性論』) by ジョン・ロック
- 『Control of the Money Supply』(「マネーサプライのコントロール」) by A. D. バイン
- 『Autobiography』(邦訳『ラッセル自叙伝』) by バートランド・ラッセル
- 『Economic Philosophy』(邦訳『経済学の考え方』) by ジョーン・ロビンソン
- 『Descartes』(「デカルト」) by バーナード・ウィリアムズ
上に掲げた本の大半は、大学の講義で渡されたリーディングリストに載っていたものだ。そのリストには、本の一部の章であったり、学術誌に掲載されている論文なんかも、名を連ねている。こうして振り返ってみると、色んなジャンルがごちゃごちゃと入り混じっている感は否めないね。当時は、推理小説(探偵小説)を大量に読み漁ったことも付け加えておこう。
リーディングリストつながりで、毎年恒例の「今年のベスト本」もついでに紹介しておくとしよう。エコノミスト誌が選出した「今年(2010年度)のベスト本」の一覧はこちら、私が選んだ「今年(2010年度)のベスト本」の一覧はこちら。