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タイラー・コーエン「絵画を高価にするのは何だろう」(2004年5月17日)

Tyler Cowen, “What Makes a Painting More Valuable“(Marginal Revolution, May 17, 2004)

結果の多くは驚くものではない。明るい色彩のものは暗い色彩のものより、楽しそうな自画像は未亡人のものよりよく売れるし、横長のものは暖炉の上に掛けやすい。以下にいくつか他のことも述べよう。

  1. 風景画は、馬や人が前景に位置していると3倍も値が上がることがある。工場の姿があると通常、価格は下がる。
  2. 静物画は、果物のものよりも花のほうが価格が高い。バラは花の階級の中で最上位に位置しており、菊やルピナスの花(労働者階級のものと見なされる)は最下位だ。
  3. 動物にも階級がある。純血種の犬は雑種犬より絵画の価格を上げる。スパニエル犬はコリー犬より高値になる。競走馬は荷馬車馬より高値をつける。猟鳥について言えば、以下の経験則が成り立つ。仕留めるのが難しい鳥の絵ほど値が上がる。ライチョウはマガモよりも高値だ。そして動物の絵は、後姿ではなく、正面から描かれているのがいい。
  4. 水が描かれている絵は値を上げる。ただ、水面が穏やかなものだけだ。難破船など問題外。
  5. 丸や楕円形の形をした絵画はひどく人気がない。
  6. ブーシェの裸婦スケッチ画は、類似の男性を主題としたスケッチ画に比べて10倍の値がつく場合がある。

結論:買主は上流階級を反映する様式の美術品を好む。詳しくは2004年5月発行のThe Art Newspaper紙に掲載されている記事“Why some Pictures Go For More Than Others”を読んでほしい。

フランシス・ウーリー「ミルクはびっくりするほど安くなった」(2017年4月21日)

Frances Woolley, “Milk is mind-bogglingly cheap” (Worthwhile Canadian Initiative, April 21, 2017)

カナディアンクックブックは1923年に初版が出版された。私が持っているものは1949年出版のものだ。

この料理本は家政学の全盛期に作られている。科学原理を家庭生活に応用しようという時代だった。レシピには、栄養素情報、より洗練されたエチケットのガイド、今日でいうところの『金融リテラシー』が入っていた。

Canadian Cook Book

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フランシス・ウーリー「銃を陳腐化する」(2018年3月5日)

Frances Woolley, “Making Guns Obsolete” (Worthwhile Canadian Initiative, March 5, 2018)

アメリカ合衆国は特異な銃文化を持っているとされている。しかし経済学者にとって文化というのはおもしろくない説明だ。私たちは文化の起源を探す、それを促進し維持しようとする経済的・社会的影響を探すのだ。

狩猟、開拓生活、そして戦争はアメリカの銃文化が如何に始まったかを説明することはできるが、維持についてはそうでもない。銃に親和的な地方は人口を失っており、人口増加は銃所持率の低い都市部と郊外に集中している。最も急激に増加しているアメリカの人口区分、すなわちヒスパニック、アジア系、黒人といった人々は、最も銃を所持しそうにない。それに、このトレンドは何十年も続いている。これは成人アメリカ人の銃非所持世帯率が1973年に50%だったのが、2014年には64%に増加した理由を説明できる(総合社会動向調査のデータはこちら)。 [Read more…]

タイラー・コーエン「サムナーにおすすめの東京情報」

Tyler Cowen, “My Tokyo Advice to Scott Sumner,” Marginal Revolution, March 26, 2018

東京で良質のフランス料理とイタリア料理の両方を食べるべきだ。

君にとって重要ならだが、本物のCDショップが東京にはまだある。

時間を取って地下街を散策するといいだろう。例えば新宿駅とか。他にもいくつか。

築地魚市場がまだ営業しているかわからないが、営業しているなら行く価値はある。

iPhoneの翻訳機能を準備しておくこと。文字と音声の両方。

東京で迷子になるのは最高だ。目に見えるものに囚われないように。

国立博物館。国立西洋美術館は良いが、行かねばならないというほどではない。

移民のいる地区を探してみるといい。

できだけいろんな時間帯に外を散策して東京を味わってみるといい。

紀伊国屋書店はとても良い。全体として六本木は好きではないが、駐在員や長期滞在者向けの派手なバーやレストランはそれなりの楽しさがある。

労働者階級の日本人がいる地区に行ってみるといい。地下鉄の主要な駅でもあるが、池袋とか。

自動販売機を探すといい。いくつも自動販売機が並んでるところとか。

子供向けも含め、ゲームセンターはかなり素晴らしい。

パチンコを一度は試すべきだ。

タイラーより

追記:スコットの元ブログはこちら和訳

スコット・サムナー「日本で何を見たらいい?」

Scott Sumner, “Japan Bleg”(TheMoneyIllusion, March 24, 2018)

来月、日本(東京、京都といくつかの地方)を訪問するので、どこに行ったらいいかオススメを教えてくれたらありがたい(食べるところよりも何を見るのがいいのかという路線で)。日本銀行には素晴らしい木版画の美術館があると聞いたが、ネット上で英語の情報を見つけられなかった。

若いとき僕が好きな国はイギリスだった。今は日本だ、そのほとんどの理由は日本美術だ。これは僕にとって初めての日本旅行になる。

それから、歩きの問題(足底筋膜炎かな?)についての提案もあったらありがたい。旅行中、僕はいつもたくさん歩くのだけど、ここ一ヶ月左足が痛む。

何年か振りの「本当の」休暇を楽しみにしてるよ!

フランシス・ウーリー「ビール品質格差指数」(2015年7月19日)

Frances Woolley, “The Beer IneQuality Index”(Worthwhile Canadian Initiative, July 19, 2015)

よくありがちなカナダ人のアメリカ産ビールに対する意見は、水っぽくてアルコールが弱いというものだ。しかしアメリカのビール醸造所は世界最高のビールをも生産している。アメリカ全土の地ビール醸造所の中に見事な品質のものが出てくるのだ。

アメリカについて驚愕するべきことは、国内の格差、もっと正確にいうと、ビールの品質の不均等さのレベルである。ドイツやベルギーといった国々、そしてスカンジナビア諸国も一般に、ビールの品質についてはそこまでばらつきはない。 [Read more…]

スティーブン・ヘイル「解説:MMT(現代金融理論)とは何か」(2017年1月31日)

Steven Hail, “Explainer: what is modern monetary theory” (The Conversation, 31 January 2017)1

 

オーストラリア・アデレード大学経済学部講師
スティーブン・ヘイル

 

政府支出削減を求めるという困難な選択をするときに、俗に言う『予算ブラックホール』について心配しない経済学の学派がある。バーニー・サンダーズ氏のチーフ経済アドバイザーであったステファニー・ケルトン教授のようなMMT(現代金融理論。以下、MMT)提唱者は、オーストラリア政府は予算を均衡する必要はなく、経済を安定させる必要があると主張する。そして、彼らの主張は(今までの経済学のものとは)まったく違うものだと言う。

MMTとは、1990年代にオーストラリアのビル・ミッチェル教授和訳)とともに米国アカデミアのランドル・レイ教授、ステファニー・ケルトン教授および投資銀行家でファンドマネージャであるウォーレン・モズラー氏により経済運営の手法として開発され、ハイマン・ミンスキー、ワイン・ゴッドリー、アバ・ラーナーといった先駆的経済学者のアイディアをもとに築かれた理論だ。著名経済学者ジョン・M・ケインズの研究についてのミンスキーたちの解釈は、 1980年代には支配的になったものとは非常に異なっている。 [Read more…]

  1. 本稿は著者に特別許可を得て投稿しています。 []

ジョン・コクラン「累進型消費税」(2017年4月26日)

John Cochrane, “A progressive VAT” (The Grumpy Economist, April 26, 2017)

VAT(ここでは消費に課税する税のことを指す)以外の税金は無し 所得税、法人税、相続税などなど一切無し- というのは経済学者にとってほぼ理想だ。ではどうやってVATを累進化できるだろう?素晴らしく、あるいはもしかしたらキチガイじみた、アイディアが思い浮かんだ。 [Read more…]

サイモン・レン=ルイス「バーナンキと民主的ヘリマネ」(2016年5月4日)

Simon Wren-Lewis, “Ben Bernanke and Democratic Helicopter Money (Mainly Macro, 4 May 2016)

「責任のある政府は文字通りお金を空から降らしたりはしないが、その事実を持ってフリードンマンの思考実験の理論を探求することを妨げてはならない。フリードマンの思考実験とは、極端に明確な形で、政府がデフレに屈してはならないのはなぜかという理由を示すために考えられたものだからだ。」 [Read more…]

ポール・クルーグマン「政策担当者は正しいことをしたか」(2017年9月22日)

Paul Krugman, Did policymakers get it right? (Video VOX, 22 September 2017)

政策担当者はどの部分で正しい政策を取ったか?この動画では、ポール・クルーグマンが中央銀行は正しい政策を取ったが、間違ったタイミングで緊縮政策が行われたと説明。この動画は2017年9月22日に開催された「金融危機から10年」と題されたカンファレンスで録画されたものです。1    [Read more…]

  1. 訳注:本訳はクルーグマンが実際に話しているものをもとにしており、動画の英語字幕とは必ずしも一致しません。 []