A conversation with Eric Tymoigne on MMT vs SMT, Macro Mania, dated Sept 4, 2019
MMTのプログラムにはたくさんの不確定な部分がある。今日はそのうちのひとつに注目したい:金融政策と財政政策の関係だ。MMT経済学者に興味が湧く理由のひとつは、彼らが通貨の歴史と実務の詳細に注目していることだ。この点については私は彼らに多くを学んだ。だが、詳細についてはよくあることだが、MMTが関心を持たれている具体的な部分のみに光を当てているのか、もしくは木を見て森を見ない方向に我々を向かわせているのか、考えなくてはならない。もっと大きな観点から言うと、私が(標準的なニューケインジアン理論ではなく)通貨、金融そして負債を真剣に考えるマクロ経済学の分野で育ったこともあり、なぜMMTがこんな大騒ぎになっているのか時々理解するのが難しくなる。多くの標準的金融理論(Standard Monetary Theory。以下、「SMT」)は、MMT提唱者が議論している一部のアイディアと完璧に整合性があるように思う、例えば「The Failure to Inflate Japan (和訳:日本のインフレ目標の失敗)」を参照。
このエントリはより深い理解を得るためにエリック・ティモワーニュに貢献してもらった。エリックはMMTを理解したいと思ったときに私が聞きに行く〔MMT経済学者の〕ひとりだ(もしMMTに興味があるなら、Twitterで彼をフォローすることをお勧めする @tymoignee)。このエントリでは、エリックの論文「Modern Monetary Theory, and Interrelations Between the Treasury and Central Bank: The Case of the United States (JEI 2014)」について議論している。論文からの引用部分はイタリック体になっている。ワーキングペーパーはここで読める。エリックは親切にも私の質問にコメントしてくれ、我々のやり取りをブログで公開することに合意してくれた。少々編集が入っているが、議論の流れをあまり壊していないことを願っている。いずれにせよ、楽しんでくれることを願っている。そしていつものことだが、このエントリのコメント欄での議論に、みんな遠慮なく参加してほしい。ーデイビッドより
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