●Alex Tabarrok, “Behavioral Economics in Song”(Marginal Revolution, February 25, 2010)
リアム・デラネイ(Liam Delaney)がザ・フレーミング・リップス(The Flaming Lips)の『The Yeah Yeah Yeah Song』を「『行動経済学ソングの殿堂』の中でも誉(ほま)れある一曲」に推している。その理由は、「自分がやりたいことを曲げずにやるっていうのは、とっても危険なことなんだ。だって、自分自身のことなんてわかりっこないんだから」(“it is a very dangerous thing to do exactly what you want because you cannot know yourself.”;歌詞の一部)ということを思い出させてくれているからだという。
私としては、クリス・スミザー(Chris Smither)の『Hey, Hey, Hey』をライバルに推したいところだ。歌詞の一部は、こんな感じだ。
君はすぐにも僕に向かって尋ねるだろうね。私の人生ってどうしてこうなの? そんなに幸せじゃないのはどうしてなの? 私の要求が満たされないのはどうしてなの?って。「私の要求」とやらについて語る君。まるでそれが何なのかすっかりお見通しだとでも言わんばかりに。でもね、君の要求が何なのかを本気で知ろうとするのは、星に向かって旅するみたいなものなんだよ。それって物凄く時間がかかることなんだ。答えが見つかる前に、君は死んでしまうだろうね。だから、僕は君にこう答えるんだよ。ヘイヘイヘイって。
(Pretty soon you’re gonna ask me, How come the life you lead, Doesn’t make you very happy, Or satisfy your needs, You talk about your needs as though You know just what they are, When in fact to really know them, Is like traveling to a star, It takes so long you die along the way, So I say hey, hey, hey.)
私がかつて書いた論文の一つ [1] 訳注;おそらくは、この論文(pdf)。――たいして読まれなかったけれど――では、「選好を発見する」(自分の好みを探り当てる)という営為が経済学上のあれこれの概念にいかなる修正を迫る可能性があるかを考察しているが、その論文を書くにあたって感化を与えてくれたのが上に引用したばかりの歌詞なのだ。
他に何かお薦めの曲はないだろうか?