Browsing Category
Diane Coyle
38 posts
2023年5月1日
ダイアン・コイル 「『経済』と『社会』はどのように絡み合っているか ~マーク・グラノヴェッター(著)『社会と経済』を読んで~」(2017年2月6日)
マーク・グラノヴェッターの『Society and Economy』(邦訳『社会と経済』)は、「経済」と「社会」の絡み合いについての彼なりの考えをまとめ上げようと試みた意欲作だ。すべての経済学者が一人前の心理学者(あるいは、一人前の社会学者)になる必要はないが、「信頼」や「規範(社会規範)」といった借り物の概念を借り物のままで済ませないためには、グラノヴェッターが本書で経済学者に突き付けている挑戦(方法論の次元における挑戦)に真摯に向き合わねばならないだろう。
2023年4月25日
ダイアン・コイル 「『パワー・エリート』再訪」(2012年9月9日)
スタンリー・アルノウィッツの『Taking it Big』は、 『パワー・エリート』を著したライト・ミルズの思想の輪郭を知るための格好の入り口と言える一冊だ。ミルズ流の権力分析の現代的意義が高まってきていることもあり、一読の価値がある一冊と言えよう。
2023年4月24日
ダイアン・コイル 「パワー・エリート」(2011年5月13日)
ライト・ミルズ(C. Wright Mills)が1956年に出版した『パワー・エリート』は、平等だと思われていた当時のアメリカ社会が実は寡頭制(少数者によって支配されている体制)であったことを鋭く抉(えぐ)り出している一冊だ。
2023年4月12日
ダイアン・コイル 「ホッブズと『哲学の町』」(2011年1月3日)
ホッブズは、経済学者にとってとりわけ興味深い哲学者の一人だ。なぜなら、「利己心」を人間の行動の根底に据えた先駆者こそがホッブズだったからだ。
2023年4月9日
ダイアン・コイル 「シェリングお手製のレンズを通して経済を眺めると」(2016年12月30日)
トーマス・シェリングの『Micromotives and Macrobehavior』(邦訳『ミクロ動機とマクロ行動』)は、一人ひとりの行動(ミクロの行動)が寄り集まっていかなる集合的な結果(マクロの結果)を生むに至るかを考察している快著だ。