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ポール・ローマー

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Paul Romer スタンフォード大学で長く教鞭を執った後、現在はニューヨーク大学教授。元世界銀行チーフエコノミスト。専門は成長論、特に技術進歩による影響を主な研究分野とする。技術進歩を長期的なマクロ経済分析に組み込み、内生的成長論の発展に寄与したことで2018年にノーベル経済学賞を受賞(ウィリアム・ノードハウスとの共同)。著書はいずれも未邦訳だが、伝記「ポール・ローマーと経済成長の謎」の邦訳が出版されている。シカゴ大学よりPh. D. (経済学)取得。

ポール・ローマー「それでもインフレ率は低下しているように思える」(2023年3月7日)

季節性はあるかもしれません。しかしながら、前節のグラフから、我々の住む世界はノイズが多く、進化を続けているため、我々は季節性を正確に推定することはできないことがわかります。米国労働統計局の人々は、おそらく以前の季節調整は妥当なものだと考えたのでしょう。そして現在では、新しい季節調整もまた少なくとも同様に妥当であると考えているのでしょう。それでも、異なる2つの季節性の推定値は、月次インフレ率を大きく異なるものにしています。

ポール・ローマー「インフレーションに関するよい知らせ」(2022年12月14日)

不確実性を考慮すると、インフレとの闘いが終わったと宣言するのは時期尚早です。さらなるデータが揃うまでFedが利上げを続けることは当然のことです。 しかし、数ヶ月以内に、インフレとの闘いが本当に終わったと結論づけられるようになることは、想像に固くありません。Fedが勝利宣言の準備として利上げ幅を縮小させることもまた、理にかなっているのです。

ポール・ローマー「インフレーションに関するさらなるよい知らせ」(2023年1月12日)

より好意的に解釈するならば、金融政策を研究する経済学者たちは、実質利子率が異常に低い時代は過ぎ去ったと確信しています。そして、2%のインフレ目標への回帰を支持する声を上げることは、恒久的な名目利子率の上昇という避けられない結末に移行するための、政治的に受け入れられる方法だと考えているのです。