タイラー・コーエン 「パフォーマンスってどのくらい正確に測れるんだろう?」(2003年9月29日)

一塁手でさえパフォーマンスを測るのが難しいというのに、その他大勢のパフォーマンスとなったらどのくらい正確に測れるものなんだろう?
画像の出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/960394

キャス・サンスティーン(Cass Sunstein)&リチャード・セイラー(Richard Thaler)のコンビがニュー・リパブリック誌に書評を寄せているようだ。書評の対象になっているのは、マイケル・ルイス(Michael Lewis)の『マネー・ボール』〔邦訳はこちら〕だ。表面的には野球がテーマになっているが、サンスティーン&セイラーも指摘しているように、行動経済学や経営科学についての洞察に富んでいるだけでなく、価値を計測するというのがいかに難しいかも知れる一冊になっている。ここで、一つの問いが持ち上がる。一塁手についてはおびただしい量のデータが誰でも利用できるにもかかわらず、一塁手のパフォーマンスを測るのはそう簡単じゃない。そうなのだとしたら、一塁手と比べるとその仕事ぶりに関するデータが乏しいその他大勢(野球じゃない仕事を生業にしている人たち)のパフォーマンスについてはどうなんだろう? どのくらい正確に測れるものなんだろう?

「サンスティーン&セイラーの二人が『マネー・ボール』の書評をしてるよ」って教えてくれたのは、ウィル・ボード(Will Baude)だ。感謝する次第。


〔原文:“How well can we measure performance?”(Marginal Revolution, September 29, 2003)〕

Total
0
Shares

コメントを残す

Related Posts